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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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愛情一杯の茶封筒。其の三

◇やさしくして!
a3-1

民子と私の文通が始まった。文通はだんだん頻繁になって、
暫くすると週に一度は手紙をやり取りした。
そして私は時々、小包で封筒と切手を20枚便箋を一冊送ってやった。

民子が高校二年生から三年生に成る頃には、私達はもうすっかり親しくなり、
民子は私の事を「望月のお兄さん」と呼ぶように成っていた。
その呼び方には少しばかり不満もあったが、
「望月さんみたいな、お兄さんがいたらよかった」と、ある時民子が書いて来たので、
それならそう呼んでもかまわないと私が返事したのである。
私は「民子」と手紙に書くようになった。

そして、それから一年近く経って、私は民子に「東京に来ないか」と
手紙に書いてやった。
まさか来るとも思えなかったけれど、この頃になると、私と民子は単なる

ペンフレンドとしてではなく、恋人として相手を思う様になっていたし、
私は「民子の傍で暮らせたら」と言う思いが募っていた。

それから一カ月もしないうちに民子から「東京にいきます」の連絡が有ったのだ。
この日は私の人生で三番目に素晴らしい日となった。
一番目は民子と出会った日、そして二番目は彼女と初めて結ばれた日だ。

「あ、ああ、お兄さん・・・望月さ~ん」
私が住んで居たのは古いビルの2DKの部屋だった。
秋の西日が当たる寝室のベッドで(私は安物ながらベッドを使っていた)
私は初めて民子の体を抱いた。

部屋でコーヒーを沸かして飲んだ後、私はドキドキしながら彼女に覆い被さっていった。
夢中で前後の事はよく覚えていないが、彼女の額にキスをし、頬にキスをしてから、
初めて口を吸いあった。其の事はよく覚えている。
民子の口は、コーヒーと一緒に食べたケーキの甘い味がした。

私は片方の手を下腹部に移動させていった。
スカートの中をまさぐった。
「???」
民子はパンストを穿いていた。
其の事に初めて気が付いた。
パンストは確かこの頃から流行りはじめたものだった。

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a3-2
「いいよね、民子、もう・・・」
「うっ、あああ・・・ああーっ」
民子は言葉らしいことは何も口にしなかったが、
その態度で了解していることを私に告げていた。
それでも処女である娘の体は、無意識のうちにかすかな抵抗を示した。

民子が上京してきて、もう半年近い月日が流れていた。
彼女は都会の波に洗われて、すっかり美しい娘になっていた。
もうすぐ十九歳だった。そんな彼女の成長が私を焦らせた。
「早くしないと民子を他の男に奪われてしまう」と本気で心配した。
そしてこの日、私は心を決めて民子を抱いた。

「ううん、お兄さんの事は好き。でも、でも・・・はううっ」
ぎごちなく私と口を吸い合いながら、民子はうわ言の様に私の耳に囁いた。
「初めてだから・・・やさしくしてちょうだい」

民子の体から、もうすっかり大人びた女の匂いが発せられていた。
私は彼女の顔をそこいらじゅう夢中で吸ったり舐めたりした。
「あっ、んんぅ」
手でその胸を探ろうとすると、彼女は初々しい恥じらいを見せて身悶えた。

身長のわりに小さめの握り心地だったが、そんなことはどうでもよかった。
細かいチェックの青いシャッの下が、こんもりと隆起しており、
目にするだけで、もう充分に幸せだった。
  1. 妻を語る
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プロフィール

アヤメ草

Author:アヤメ草
FC2ブログへようこそ!管理人の
アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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