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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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昭和のメルヘン・ゆびさきの詩(うた)。其の一

◇浴室のセクシードール
ゆびさきの詩3-4
日豊本線の列車が鹿児島駅を発車して、鹿児島湾沿いに潮の香りを嗅ぎながら
約一時間余り、煙草で名高い国分駅に着く。
この辺り一帯は霧島系温泉が無数に点在している。
山間の段々畑の傍らの小さなため池の様な露天風呂が山肌に白い湯気を染込ませて、
岩間から懇々と湧き出て、野良帰りの農民の憩いの湯と成っている風景が
心温かく旅人の旅情を慰めている。

宵闇と共に南国の晩秋の風が冷たく吹き抜ける。
国分の街から自動車で一時間余り、その昔、関所の有った宿場が昔ながらに
細々と湯の香を漂わせているK温泉は、時折史跡を訪ねて来る客の他、
ほとんど人に知られていない。

幕末の頃、勤皇の志士が尽忠報国の念を切々と詠った。
“我が胸の燃ゆる想いに比ぶれば 煙は薄し桜島山”
その桜島をはるか海上に望み、昼間は噴煙がたなびいてかすみ
時には中天高く溶岩を噴き上げて鼓動し爆発する様がうかがわれる。

薄墨の闇の中に浮かぶ対岸の灯・・・鹿児島湾一面に遠く近く
幾百千ときらめく漁り火は、大空の暗黒に瞬く星座の様にチカチカと点滅して
夢の国の風景と情緒をかもしだしている。

姉の初七日の法事も済み、親族達も引き上げて人心地ついた志津子は、
冷えた身体を数奇を凝らした岩風呂にとっぷりと沈めた。

豊かに溢れる出湯が乳白色の湯気をたなびかせて、ほの暗い明かりの中で
三十の坂を越えた女とは見えない脂の乗り切った張りの有る人魚の様な桜色をした
肉体のくねりが澄み切った湯の中に妖しく揺らいで居る。

乙女の様に豊かな乳の線、腰から尻に伸びる美しい曲線、
総てが艶かしく女盛りのたえなる匂いさえ伴うよ様な気さえ起こってくる。

近くを流れる小川のせせらぎが迫る外、落葉の音が、はらはらと聞こえる様は、
静けさの中で志津子の胸が怪しく乱れて、娘時代から人妻の頃の思い出が鮮やかに蘇って、
淫らなうずきが悩ましく、胸を突いて湯の中にうごめく己の身体を愛しく見守ると、
乳首がジーンと固く成って一層切なく、志津子は湯の流れにも揺れる豊かな乳房を、
ひしと抱きしめて悩ましく身悶えた。

 
画像 uami037
年齢から来る妖しい魅力が身体の隅々に漲り性の体臭が温泉の湯気と混じって
ムンムンむせ返る様に漂う。炎と成って燃え上って来る情炎は、乳を揉み、
太股をすり合わせ臀部をよじって、「あぁぁぁ・・・・」と吐息が口元から零れる。

志津子の全身にうづく様な情感が流れ、あの部分はカッカと火照ってむづ痒い戦慄に
妖しく胸が高鳴る。

志津子の脳裏は只、辰雄との妖しい性の営みの像景で満たされ、昂ぶる欲情に耐え切れず、
辺りの気配を確かめてサーッと湯を浴びて、湯船を出た志津子は、赤く皮膚を染め、
タイルの上にうずくまり息を鎮めておもむろに、くの字形に身を横たえ、片手で乳首を掴み
柔らかくコリコリと揉みひだき片方の手は静かに陰唇を割って撫で、
陰毛をすり上げ陰核をクリクリとくぢると性感帯の中で最も敏感な陰核は早くも
ピーンと張りピクピクと震え膣からは淫水がヌルヌルと流れ出る。

指は更に奥を探って自らを慰めて次々と昂ぶる性感にやるせないまでの切ない吐息を洩らして、
「うぅぅ・・・あぁぁ・・・・」と呻く。
指・・・指・・・ゆび・・・指の感触が体内をかけめぐる。
性器に指先が触れる度に辰雄の巧みな指先の魔術が思い起こされ、
「あぁ・・・あぁ・・・辰雄さん・・・」と、そっと声を出して呼んで見るのだった。

辰雄の巧みな太い指先の魅力を人妻と成ってから十余年間、一度も味わう事の無かった、
あの指先を、再会した時から再び期待して止まぬ女心、辰雄と言えば指、指と言えば辰雄をと、
相関連して志津子の本能の中に刻み込まれて居る辰雄と指先。

辰雄の指故に処女を捧げ、その巧みな指の感触で女体の神秘を教えられ、
仰け反って悶える性の官能を揺さぶられるのである。

女に成ったあの日の思い出故に女体の疼きを指先で癒す
志津子の肩に赤く露天風呂の岩肌の跡が残って居た。
  1. 小説・指先の詩(うた)
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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