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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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女の性と飢餓。其の四

◇叔母の浮気現場◇
女の性と飢餓08
私と叔母とは、夜毎性交するのが当たり前の事になり、
畑仕事で疲れた日など、私はとりわけ叔母の体が欲しくなった。
叔母の方も、もう大根を削って挿入する必要も無くなり、
自慰で一人、こっそりと私に隠れて欲望を処理する必要も無くなっていた。
私たちは、はっきりと大人の男と女であった。

こんな有様だったから、叔母が村の男とデキていると知った時にはショックであった。
兵隊にとられて村には殆ど男が居なかったが、どう言う訳か、青年団の団長を
している男性だけは、村のはずれに一人住まいで暮らしており、
兵役とも無関係であったようである。

小嶋という言うその男性は、都会から疎開して来た私を、結構可愛がって呉れていた。
若いのに、何故一人で暮らしているのかは分からなかったが、
兵役にも行かず、一人で山の中へ入っては炭を焼いていた。
其の男がいつの間にか叔母とデキていたのである。

私は肉体的にはすっかり一人前の男になっていたので、ひとりで鍬をかついで
山の畠へ出掛ける事が多くなっていた。
住まいに隣接する畠を借りていたので、その賃借料を払う代わりに、親戚の畑を
耕しに出掛けていたのである。叔母はその仕事をみんな私に任せていた。
しかし本当は、わたしを留守にさせる為であったらしいのだ。

山の畑は豆を蒔く畑であった。予定よりも早く畝(うね)が出来てしまったのが、
そもそもの事件の発端であった。
「今日中に蒔いちゃうよ。マァちゃん、納屋から豆を取って来てくれよ。
 オラァ川から水を汲んでおくからな」

親戚の爺さんにそう言われ、私は走って山道を降りて行った。
そして小嶋の家の前を通りかかったとき、
その家の中に叔母の姿を見つけたのである。

ショックであった。叔母は着物を着たまま小嶋の上に跨っていたが、
その体の動きから、叔母が何をしているのかは私には直ぐに分かったからである。
私は物陰に身を隠しながら、叔母の姿が見える縁側へ忍んで行った。

 
女の性と飢餓09
「アア、ア、ア、ア・・・」
と、叔母の喘ぎ声が聞こえた。
「いいわ、い、いいっ」
むせぶような声で叔母がそう言い、続いてこう言うのが聞こえた。
「あの子さえいなければ何時だってあんたと出来るんだけど・・・」
この一言はショックどころではなかった。
私はいつの間にか叔母の邪魔者に成っていたのである。

あんなに私の体を求めておきながら、叔母が私を邪魔者扱いしている。
そうと知ったとき私の目の前が真っ暗になった。叔母が私のような子供よりは
小嶋の方が良くて、私を疎ましく思っていると分かったのである。

夜毎私と性交を続けているくせに、やはり大人の男の方が良いと言うのである。
叔母の言葉が、私に腹を立たせたのは言うまでもない。
「ああ、イイッ」
聞き慣れた叔母のヨガリ声が、この時ほど腹立たしく聞こえたことはなかった。
やがて叔母は絶頂に達し、
「ヒイーッ」
と、かん高い声を上げて小嶋に、力任せにしがみついた。

気がつくと、私のパンツの中はヌルリと濡れていた。
しかし、気分の方は最悪であった。

「クソッ!」
小嶋に毒づいたのか、叔母に毒づいたのか、私にはよく分からない。
ただ、泣きたい様な気分になって、爺さんの家の納屋へと走った事だけを
覚えている。叔母は私をさんざ玩具にした挙句、私を裏切ったのである。

「チクショウ!チクショウ!」
そう毒づくのが、そのときの私に出来た精一杯の怒りの表現であった。
女の性と飢餓10
魔がさしたとしか言いようはなかった。
私は自分と叔母のことを小嶋に教えたのである。
「オレがイヤだっていってるのに、無理にして来て・・・」
私は叔母のことを小嶋にそう言った。

「あの女、男なら誰だっていいんだよ。オレだって、アンタだって・・・。
 結婚できなかったものだから男に飢えているんだ」
そう言う風にも言った。私は小嶋に叔母を取られたくなかったのである。
私は狂ったように喋りまくっていた。

集団で蚕の世話をしている村の女子青年団のところへ出かけ、
叔母が私をどう言う風にして犯したかを話していた。
「そんなこと、されたの・・・」
「かわいそうにね」
「酷い女ね」
まだ子供の私を犯した悪い叔母の噂は、あっと言う間に村中に広がった。

叔母が、手首をカミソリで切って自殺を企てたのは、
それから一ヶ月も経たない内の事であった。

大八車に乗せられて、毛布に包まれた叔母は、二里離れた大きな町の
病院へ運ばれて行った。私はこの時に成って初めて事の重大さに気付き、
叔母のあの最中の温もりを思い出しながら、
「オレを独りにしないでくれよ」と心で叫びながら見送った。

それから一ヶ月して、戦争がおわった。
都会から大勢の人達が、着物と米の物々交換にやって来た。
私はそんな人達から都会の惨状を聞いた。
そして叔母の傷が治ったら米を担いでいって都会で商売をしょうと心に決めた。
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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