・利尻の淫乱女の半生。其の二
◇初めての番屋暮らし
ところで、母親と父親の「夜なべ仕事」を話す前に、言い訳をしておく事が有ります。
というのは、たとえば両親の事でも、母親と若い衆との事でも、
それは私が散々男の味を憶えた一人前の女、しかも七十八の婆の思い出話ですから、
未だ十三かそこらの小娘が、男と女のする事をそんなに詳しく分かる訳が無い、
疑わないで聞いて欲しいという事です。
それに、町場や農家の子供達の事は知りませんが、漁師のガキどもは皆色事だけは
早くから物知りで、四つか五つになると、「へっぺ」(北海道の方言で性交)とか、
「ダンベ」(女性器)とか、「つるむ」とか、平気で口にしたものです。
昔の漁師は貧乏で、楽しみといえばそれくらいしかありませんから、
何処の家でも子沢山で、その上家が狭くて、寝る時は子供がよっぽど大きくなるまで
親子一緒の部屋に寝てましたから、当然ガキ共は物心つく前から両親の
「夜なべ仕事」を見聞きして、それでマセてしまうと言うわけです。
夏に成って海で泳ぐ時なぞは、チンポやダンベの回りに毛が生えるようになるまで、
みんな素っ裸で、よくお互いのものを見せ合ったり、
大人のするようにつるんでみたりしたものです。
あれは私が四年生の時だったと思います。二つ年上の男の子が、
「テルよ、ヘッペやらせろ」というので、誰も居ない岩の陰でやらせました。
男の子は私の大事な所を撫でたり突いたりしたが、そんなに簡単に嵌る訳が有りません。
男の子は腹を立てて、
「オラとこのおッ母ァなんか、こったらデッカイお父のうヘノコばズボズホと咥えるのに、
おめえのァ嵌める穴もねえから片輪だ」というのです。
私はその子が好きだったので、悲しくなって泣いてしまいました。
そしてその晩、思い余って祖母に、「オラ片輪かどうか見てけれ」と言って昼間の事を話すと、
祖母は腹を抱えて笑い転げました。それでも、
「心配すんなテル、おめえもダンベの回りさ毛が生える様になれば、
ちゃーんと嵌るようになるさ」と、慰めてくれ、私はやっと安心した事があります。
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それで、前の話の続きですが、夜中に外の便所へ行く時の用心に、
灯りを小さくしたランプが、土間の上に釣り下げられていましたから、小屋へ戻って来た
父親が、着物を脱いで寝支度するのが見えました。父親は褌一つになると、
私の方へ向いて寝ている母親の、後ろの方へ潜り込んで寝ました。
母親はすぐ寝返って、二人は小声でこんな話のやり取りをはじめました。
「トメ、おめえ島さ行ってる間、オラ女郎買いさもいかねえで我慢してたんだど。
ほら、握ってみれ、丸太ン棒みてえにヘノコでかくなってるから・・・」
「ンでもお父、テルさ、めつかるど?」
「ええって!テルァもう十三だべ。そんだら、
男と女のヘッペすることぐらい、もう知ってるべよ」
「ウフフフ・・・」
母親が嬉しそうに含み笑いをしました。
「本当だ!こったらにでっかくして、オラどうすべ・・・」
「へへへへ・・・、そう言うおめえだってもうこったら汁出して、やりたかったんだべ?」
「違うよ。オラ、お父がきっと弄くるべと思って、寝る前にあらったからだよオー」
そう言えば母親は、寝る前に鉄瓶のお湯を小さな洗い桶に入れて、
その上に跨って前の方を洗っていたのを私は思い出しました。
その時は変な事をすると思って居ただけでしたが、
「ああ、そうだったのか」と私は合点がいきました。
寝ている私からは、母親の頭しか見えませんが、
「いやいや」をするように横に振って、「チューッ!」と音もするので、
二人で口を吸い合いながら、前の方を弄くりあっているのだと私にも察しがつきました。
暫くすると母親が、「お父、しゃぶってけれ」と言います。お乳を吸って呉と言うのかと
見ていると、父親は母親を仰向けにして、布団の中へもぐり込みました。
ちょつとすると母親が「ハアー、ハァー」と言って、猫が水を飲む時みたいな、
「ペチャペチャ」と変な音がし出しました。そしてまたちょつとすると母親が、さつき、
「テルにめっかる」と言った癖に、
「もうええお父!嵌めてけれ、嵌めてけれ!」とせがみ出しました。
それまで、両親と暮らした事の無い私は、生まれて初めて両親の、
というよりも男と女のつるむのを見ました。父親が母親の腹の上に重なって、
口を吸ったりお乳をしゃぶったりしながら、尻を上げたり下げたりすると、
母親が両足を父親の腰骨に絡めて、
「ああええ、お父。オラ、また気いきそうだ」と大声で喚くのです。
私は(ああ、ヘッペってこういう事するものか)と感心したり、
(そんなに気持ええもんかなァー)と、
羨ましくなったりして、じーっと見ていたものでした。
私の母親は、小柄でしたが肉付きの良い、色白の肌をした丸顔の美人でした。
歩いている後姿なぞ見ていると、大きなお尻がプリプリと弾んで色っぽく、
娘の私でさえつい父親との「夜なべ仕事」を思い出したりしましたから、
男衆はさぞ悩まされたことだろうと思います。
父親の方は骨太のガッチリした。背の高い、眉毛の濃い中々の好男子でした。
なんでも母親が、稚内の海産物問屋に女中奉公していて、その時に父親と知り合い、
好き添いになってたのだと祖母に聞いた事があります。
夫婦仲は時々は口喧嘩も有りましたが睦まじいもので、特に母親は父親にベタ惚れで、
父親がいなければ夜も日も明けないと言った様子でした。夫婦して出稼ぎに歩いたのも、
そりゃァ島に居ては暮らせなかったからも知れませんが、母親が父親と別れて暮らすのを
嫌がって、自分からついて歩いたのだと思います。
ところがその母親が私の目の前で、こともあろうに白首(ごけ)か女郎みたいに、
番屋の若い衆にも好きなようにヘッペを遣らせていたのです。
いいえ、それだけなら私もそんなに驚きはしませんでした。
この頃も人妻の浮気とか売春が多いそうですが、昔だって珍しい事では有りませんでした。
私が島に居た時だって、噂話ではなく実際に、よその男とつるんでいる現場を見つかって、
「殺してやる!」出刃包丁を持った亭主に追いかけられ、村中を丸裸で逃げ回っていた
女房を見た事もあるし、それに似た夫婦の痴話喧嘩だって度々見聞きしていました。
ですから、母親が他所の男に遣らせているのを見て、娘の私が平気だったと言えば
嘘に成りますが、「ああ、おッ母ァもやっぱし・・・」と悲しくなりましたが、
それほど堪えた訳ではありませんでした。
ところで、母親と父親の「夜なべ仕事」を話す前に、言い訳をしておく事が有ります。
というのは、たとえば両親の事でも、母親と若い衆との事でも、
それは私が散々男の味を憶えた一人前の女、しかも七十八の婆の思い出話ですから、
未だ十三かそこらの小娘が、男と女のする事をそんなに詳しく分かる訳が無い、
疑わないで聞いて欲しいという事です。
それに、町場や農家の子供達の事は知りませんが、漁師のガキどもは皆色事だけは
早くから物知りで、四つか五つになると、「へっぺ」(北海道の方言で性交)とか、
「ダンベ」(女性器)とか、「つるむ」とか、平気で口にしたものです。
昔の漁師は貧乏で、楽しみといえばそれくらいしかありませんから、
何処の家でも子沢山で、その上家が狭くて、寝る時は子供がよっぽど大きくなるまで
親子一緒の部屋に寝てましたから、当然ガキ共は物心つく前から両親の
「夜なべ仕事」を見聞きして、それでマセてしまうと言うわけです。
夏に成って海で泳ぐ時なぞは、チンポやダンベの回りに毛が生えるようになるまで、
みんな素っ裸で、よくお互いのものを見せ合ったり、
大人のするようにつるんでみたりしたものです。
あれは私が四年生の時だったと思います。二つ年上の男の子が、
「テルよ、ヘッペやらせろ」というので、誰も居ない岩の陰でやらせました。
男の子は私の大事な所を撫でたり突いたりしたが、そんなに簡単に嵌る訳が有りません。
男の子は腹を立てて、
「オラとこのおッ母ァなんか、こったらデッカイお父のうヘノコばズボズホと咥えるのに、
おめえのァ嵌める穴もねえから片輪だ」というのです。
私はその子が好きだったので、悲しくなって泣いてしまいました。
そしてその晩、思い余って祖母に、「オラ片輪かどうか見てけれ」と言って昼間の事を話すと、
祖母は腹を抱えて笑い転げました。それでも、
「心配すんなテル、おめえもダンベの回りさ毛が生える様になれば、
ちゃーんと嵌るようになるさ」と、慰めてくれ、私はやっと安心した事があります。
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それで、前の話の続きですが、夜中に外の便所へ行く時の用心に、
灯りを小さくしたランプが、土間の上に釣り下げられていましたから、小屋へ戻って来た
父親が、着物を脱いで寝支度するのが見えました。父親は褌一つになると、
私の方へ向いて寝ている母親の、後ろの方へ潜り込んで寝ました。
母親はすぐ寝返って、二人は小声でこんな話のやり取りをはじめました。
「トメ、おめえ島さ行ってる間、オラ女郎買いさもいかねえで我慢してたんだど。
ほら、握ってみれ、丸太ン棒みてえにヘノコでかくなってるから・・・」
「ンでもお父、テルさ、めつかるど?」
「ええって!テルァもう十三だべ。そんだら、
男と女のヘッペすることぐらい、もう知ってるべよ」
「ウフフフ・・・」
母親が嬉しそうに含み笑いをしました。
「本当だ!こったらにでっかくして、オラどうすべ・・・」
「へへへへ・・・、そう言うおめえだってもうこったら汁出して、やりたかったんだべ?」
「違うよ。オラ、お父がきっと弄くるべと思って、寝る前にあらったからだよオー」
そう言えば母親は、寝る前に鉄瓶のお湯を小さな洗い桶に入れて、
その上に跨って前の方を洗っていたのを私は思い出しました。
その時は変な事をすると思って居ただけでしたが、
「ああ、そうだったのか」と私は合点がいきました。
寝ている私からは、母親の頭しか見えませんが、
「いやいや」をするように横に振って、「チューッ!」と音もするので、
二人で口を吸い合いながら、前の方を弄くりあっているのだと私にも察しがつきました。
暫くすると母親が、「お父、しゃぶってけれ」と言います。お乳を吸って呉と言うのかと
見ていると、父親は母親を仰向けにして、布団の中へもぐり込みました。
ちょつとすると母親が「ハアー、ハァー」と言って、猫が水を飲む時みたいな、
「ペチャペチャ」と変な音がし出しました。そしてまたちょつとすると母親が、さつき、
「テルにめっかる」と言った癖に、
「もうええお父!嵌めてけれ、嵌めてけれ!」とせがみ出しました。
それまで、両親と暮らした事の無い私は、生まれて初めて両親の、
というよりも男と女のつるむのを見ました。父親が母親の腹の上に重なって、
口を吸ったりお乳をしゃぶったりしながら、尻を上げたり下げたりすると、
母親が両足を父親の腰骨に絡めて、
「ああええ、お父。オラ、また気いきそうだ」と大声で喚くのです。
私は(ああ、ヘッペってこういう事するものか)と感心したり、
(そんなに気持ええもんかなァー)と、
羨ましくなったりして、じーっと見ていたものでした。
私の母親は、小柄でしたが肉付きの良い、色白の肌をした丸顔の美人でした。
歩いている後姿なぞ見ていると、大きなお尻がプリプリと弾んで色っぽく、
娘の私でさえつい父親との「夜なべ仕事」を思い出したりしましたから、
男衆はさぞ悩まされたことだろうと思います。
父親の方は骨太のガッチリした。背の高い、眉毛の濃い中々の好男子でした。
なんでも母親が、稚内の海産物問屋に女中奉公していて、その時に父親と知り合い、
好き添いになってたのだと祖母に聞いた事があります。
夫婦仲は時々は口喧嘩も有りましたが睦まじいもので、特に母親は父親にベタ惚れで、
父親がいなければ夜も日も明けないと言った様子でした。夫婦して出稼ぎに歩いたのも、
そりゃァ島に居ては暮らせなかったからも知れませんが、母親が父親と別れて暮らすのを
嫌がって、自分からついて歩いたのだと思います。
ところがその母親が私の目の前で、こともあろうに白首(ごけ)か女郎みたいに、
番屋の若い衆にも好きなようにヘッペを遣らせていたのです。
いいえ、それだけなら私もそんなに驚きはしませんでした。
この頃も人妻の浮気とか売春が多いそうですが、昔だって珍しい事では有りませんでした。
私が島に居た時だって、噂話ではなく実際に、よその男とつるんでいる現場を見つかって、
「殺してやる!」出刃包丁を持った亭主に追いかけられ、村中を丸裸で逃げ回っていた
女房を見た事もあるし、それに似た夫婦の痴話喧嘩だって度々見聞きしていました。
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プロフィール
Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。
私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
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