渡世で出会った女三人。其の三
◇自慢のイチモツ◇
みんな面白がって、やれやれとはやしたてた。特技と言うのは、デクノボウ(男根)を
シゴクと言うたわいもないものだが、オレの場合、気を入れてやると三十分、
調子のいい時は一時間ぐらい、漏らさない事が出来た。
酔っ払った勢いで、一度やって見せたのがよくなくて、何かあると遣らされている内に
有名になってしまった。
漏らさないようにするにはコツがあるんだが、口で言っても判るもんじゃない。
おかげでセイロウ(遊女屋)ではモテなくなってしまった。
ああいう所では早く漏らしてしまう男の方が、女が疲れなくてイイと言うのだ。
オレも若かったしココが男の見せ所と言う妙な意識も働いて、
オレは股間からイチモツを引っ張り出した。相手は天下のサクラさん、
自慢のイチモツを見せたいという気持ちも有った。
サクラさんの熱い視線が、オレの股間に注がれるのを意識すると、
シゴキもしないうちにオレのイチモツは大きく膨らんだ。
昔から「一黒ニ赤三紫、ないよりましの白チンポ」といって、
男のモノの最高級品は黒とされている。オレのは赤身がかかった黒で、
まずは極上に近い代物だと、自分では思っている。
膨張しきったときのサイズは、二つかみ半が標準とされているが、
オレのは三つかみで先端が隠れるから、巨根とまでは行かなくとも、
並みのものより大きい方であることは間違いない。
しかしオレの自慢は、色でもサイズでもなく持久力。
うまくコントロールすれば、入れたまま三十分でも四十分でももつ。
カミさんなんか、最初のころはヒイヒイ泣いて喜んでいたが、
今では早くすませろと、尻を叩いて催促するのだから、色気のないことおびただしい。
その座に十四、五にんもいただろう。サクラさんを中心に、皆が車座になって、
オレを取り囲んで、イチモツがいつ発射するのかをみているのだ。
しかし皆は一度や二度は見ている芸なので、そのうちつまらなくなって、
いなくなってしまったのか、一人去り二人去りして、とうとうだれもいなくなって、
サクラさんだけが残った。
男が男のイチモツを眺めていてもつまらないだけだ。
男たちの行く場所はオカ場所。この時代、遊郭はもうなくなっていたが、
赤線は、全国至る所にあった。
「噂には聞いてたけど、たいしたもんだわね。もういいわ、しまいなさいよ。
ただ出したんじゃもったいないから、フッフフフフ」
サクラさんはそう言うと、半紙を折り畳んだ紙切れを、オレに渡して部屋を出て行った。
おそらく祝儀だろうから、一人になってから開いてみると、はたして一万円が入っていた。
一万円を懐にしまって、ふと見ると半紙には何か書いてある。時間と場所である。
ここに来いと言うのだ。
さあ弱った。女からの誘いに困るようなオレではないが、何しろ相手はサクラさん。
界隈切っての大親分の女なのである。親分の女に手を出したと成ると、
指をツメる位では済まないのは判っている。間違いなく破門だ。
この社会は一度破門になると、破門が解けない限り永久追放である。
全国どこの市にいっても、どの親分に頭をさげてもバイ(商売)させてもらえない。
一度この社会に足を踏み入れると、よその社会では通用しないから、
一生食いはぐれる事になる。
しかし呼ばれて行かないと、是又困った事になる。まず次からの高市に呼んで貰えなくなる。
不始末をしでかしたと言う噂が広がると、よそでのバイにも影響する。
アイッは何か遣らかしたのかと言うことになるのだ。
考えあぐねた挙句行く事にした。要はバレなければいいのだ。
サクラさんは、それこそヨダレのでる程のいい女。こんなチャンスは二度とないと思うと、
オレの足は言われた場所に向かっていた。若かったんだよね。
指定された場所は、いわゆる待合だった。サクラさんは女将らしい年増女と飲んでいたが、
オレが現れると、女将は気をきかせて姿を消した。
「モノもいいけど、度胸もいいわね」
「ヘェ、死んでもいいと思いまして・・・」
あのときは勢いつけてでも、そういわなければ格好がつかなかった。
「ちょいと気の回しすぎじゃないの。アタシは別にアンタと・・・」
「いやオレはアネサンと一つになるまでは、この場を動くつもりはありません」
今にして思えば、よくもまあそんな向こう見ずな事がいえたものだ。
「まあ、夜は長い事だし一杯やろうよ」
と言って、サクラさんはオレをそばに招いた。一風呂浴びて寝化粧したサクラさんは、
一皮剥けたように綺麗だった。襟元から覗いた素肌はほんのり桜色に染まっていた。
「オレ、たまんないっす」
「バカおいいでないよ、さんざん女を泣かせてきたくせに・・・」
「でもアネサンの様なイイ女は、こうして近くで見るのも初めてです」
「アッチも達者だけど、口も達者なようだね、フフフッ」
差しつ差さされつしている内に、サクラさんの目がトロンとしてきた。
「アタシや、酔っちまったよ」
といって、オレの方にしなだれかかってきた。すでに腹は座っていた。
オレが強く抱き締めて口を吸うと、サクラさんは自分の方から舌を入れてきた。
キスをしながらサクラさんを押し倒して、上になりながら帯に手をかけると、
サクラさんはされるが侭である。着物の下は素肌。出ている所にと違って、
隠れている所は雪のように真っ白。
肩に手をかけて、素肌を剥き出しにしょうとすると、
「待っておくれよ。恥かしいから、明かりを消して・・・」
明かりを消そうとして、オレが立ち上がると、
「ね、ちょっと待って。その前にアンタのをもう一度見せておくれ」
オレは着ていたドヤ(宿)のユカタを脱いだ。下はサラシにフンドシ一つ。
とっくに臨戦態勢にあったイチモツは、フンドシの脇からはみ出て熱い息を吐いていた。
「見事だわ、見れば見るほど立派。大きさと言い色と言い、
さんざん女を泣かせたんだろうね、このサオで・・・」
サクラさんは、もうアネサンでも何でもなく、ただ男欲しさで狂わんばかりの女になっていた。
サクラさんの掌に弄ばれているうちに、オレのイチモツはさらに荒々しさを増していった。
浮き出た血管が、大げさでなく凹凸となって、イチモツをまるで別個の生き物の様に見せる。
力むとさながら恐竜のようにうねる。これにはコツがあるのだが、
ツバかなんかで濡らしておくと、黒々とした実にあやしげな光を放つのだ。
みんな面白がって、やれやれとはやしたてた。特技と言うのは、デクノボウ(男根)を
シゴクと言うたわいもないものだが、オレの場合、気を入れてやると三十分、
調子のいい時は一時間ぐらい、漏らさない事が出来た。
酔っ払った勢いで、一度やって見せたのがよくなくて、何かあると遣らされている内に
有名になってしまった。
漏らさないようにするにはコツがあるんだが、口で言っても判るもんじゃない。
おかげでセイロウ(遊女屋)ではモテなくなってしまった。
ああいう所では早く漏らしてしまう男の方が、女が疲れなくてイイと言うのだ。
オレも若かったしココが男の見せ所と言う妙な意識も働いて、
オレは股間からイチモツを引っ張り出した。相手は天下のサクラさん、
自慢のイチモツを見せたいという気持ちも有った。
サクラさんの熱い視線が、オレの股間に注がれるのを意識すると、
シゴキもしないうちにオレのイチモツは大きく膨らんだ。
昔から「一黒ニ赤三紫、ないよりましの白チンポ」といって、
男のモノの最高級品は黒とされている。オレのは赤身がかかった黒で、
まずは極上に近い代物だと、自分では思っている。
膨張しきったときのサイズは、二つかみ半が標準とされているが、
オレのは三つかみで先端が隠れるから、巨根とまでは行かなくとも、
並みのものより大きい方であることは間違いない。
しかしオレの自慢は、色でもサイズでもなく持久力。
うまくコントロールすれば、入れたまま三十分でも四十分でももつ。
カミさんなんか、最初のころはヒイヒイ泣いて喜んでいたが、
今では早くすませろと、尻を叩いて催促するのだから、色気のないことおびただしい。
その座に十四、五にんもいただろう。サクラさんを中心に、皆が車座になって、
オレを取り囲んで、イチモツがいつ発射するのかをみているのだ。
しかし皆は一度や二度は見ている芸なので、そのうちつまらなくなって、
いなくなってしまったのか、一人去り二人去りして、とうとうだれもいなくなって、
サクラさんだけが残った。
男が男のイチモツを眺めていてもつまらないだけだ。
男たちの行く場所はオカ場所。この時代、遊郭はもうなくなっていたが、
赤線は、全国至る所にあった。
「噂には聞いてたけど、たいしたもんだわね。もういいわ、しまいなさいよ。
ただ出したんじゃもったいないから、フッフフフフ」
サクラさんはそう言うと、半紙を折り畳んだ紙切れを、オレに渡して部屋を出て行った。
おそらく祝儀だろうから、一人になってから開いてみると、はたして一万円が入っていた。
一万円を懐にしまって、ふと見ると半紙には何か書いてある。時間と場所である。
ここに来いと言うのだ。
さあ弱った。女からの誘いに困るようなオレではないが、何しろ相手はサクラさん。
界隈切っての大親分の女なのである。親分の女に手を出したと成ると、
指をツメる位では済まないのは判っている。間違いなく破門だ。
この社会は一度破門になると、破門が解けない限り永久追放である。
全国どこの市にいっても、どの親分に頭をさげてもバイ(商売)させてもらえない。
一度この社会に足を踏み入れると、よその社会では通用しないから、
一生食いはぐれる事になる。
しかし呼ばれて行かないと、是又困った事になる。まず次からの高市に呼んで貰えなくなる。
不始末をしでかしたと言う噂が広がると、よそでのバイにも影響する。
アイッは何か遣らかしたのかと言うことになるのだ。
考えあぐねた挙句行く事にした。要はバレなければいいのだ。
サクラさんは、それこそヨダレのでる程のいい女。こんなチャンスは二度とないと思うと、
オレの足は言われた場所に向かっていた。若かったんだよね。
指定された場所は、いわゆる待合だった。サクラさんは女将らしい年増女と飲んでいたが、
オレが現れると、女将は気をきかせて姿を消した。
「モノもいいけど、度胸もいいわね」
「ヘェ、死んでもいいと思いまして・・・」
あのときは勢いつけてでも、そういわなければ格好がつかなかった。
「ちょいと気の回しすぎじゃないの。アタシは別にアンタと・・・」
「いやオレはアネサンと一つになるまでは、この場を動くつもりはありません」
今にして思えば、よくもまあそんな向こう見ずな事がいえたものだ。
「まあ、夜は長い事だし一杯やろうよ」
と言って、サクラさんはオレをそばに招いた。一風呂浴びて寝化粧したサクラさんは、
一皮剥けたように綺麗だった。襟元から覗いた素肌はほんのり桜色に染まっていた。
「オレ、たまんないっす」
「バカおいいでないよ、さんざん女を泣かせてきたくせに・・・」
「でもアネサンの様なイイ女は、こうして近くで見るのも初めてです」
「アッチも達者だけど、口も達者なようだね、フフフッ」
差しつ差さされつしている内に、サクラさんの目がトロンとしてきた。
「アタシや、酔っちまったよ」
といって、オレの方にしなだれかかってきた。すでに腹は座っていた。
オレが強く抱き締めて口を吸うと、サクラさんは自分の方から舌を入れてきた。
キスをしながらサクラさんを押し倒して、上になりながら帯に手をかけると、
サクラさんはされるが侭である。着物の下は素肌。出ている所にと違って、
隠れている所は雪のように真っ白。
肩に手をかけて、素肌を剥き出しにしょうとすると、
「待っておくれよ。恥かしいから、明かりを消して・・・」
明かりを消そうとして、オレが立ち上がると、
「ね、ちょっと待って。その前にアンタのをもう一度見せておくれ」
オレは着ていたドヤ(宿)のユカタを脱いだ。下はサラシにフンドシ一つ。
とっくに臨戦態勢にあったイチモツは、フンドシの脇からはみ出て熱い息を吐いていた。
「見事だわ、見れば見るほど立派。大きさと言い色と言い、
さんざん女を泣かせたんだろうね、このサオで・・・」
サクラさんは、もうアネサンでも何でもなく、ただ男欲しさで狂わんばかりの女になっていた。
サクラさんの掌に弄ばれているうちに、オレのイチモツはさらに荒々しさを増していった。
浮き出た血管が、大げさでなく凹凸となって、イチモツをまるで別個の生き物の様に見せる。
力むとさながら恐竜のようにうねる。これにはコツがあるのだが、
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プロフィール
Author:アヤメ草
FC2ブログへようこそ!管理人の
アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。
私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。
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