波乱の夫婦生活。其の三
◇感激の初夜◇
「あっ、ううっ」
とたん、何が何だか判らなくなりました。突如、柔らかな熱い感触で口唇を覆われて、
息をするのも苦しく、切ない気持ちで一杯になってしまったのです。
(ああ、これが口づけなのね。何て、甘酸っぱくて快いのかしら!)
正直、接吻さえも初めての私でした。
肩を抱かれた初接吻に、私は陶然と酔い痴れていました。
口づけは甘く優しく、私の肉体を解きほぐしてゆきました。
性行為における口唇は、運動で言うところの準備体操のようなものでしょう。
藤村は、時間をかけて丹念に準備運動を施してくれました。
藤村の口づけは、絶妙でした。親鳥が雛に餌をやるように口唇をついばんだかと思うと、
次の瞬間には激しく舌を吸いたてる・・・。もう、頭の中が真っ白でした。
メリハリに富んだ技量で、藤村は私の肉体をグズグズに蕩かせていきました。
接吻ひとつにしても、彼の豊富な経験が窺い知れるというものでした。
私は異性関係が皆無でしたが、藤村はそこそこ遊んでいたようでした。
私は、父からそれとなく、彼が女性にもてることを聞いて知っていました。
「女にもてない男など、魅力があるわけなかろう、世津子?
しかし、それもみんな過去の話だ。いまの藤村は、綺麗なカラダだよ。
今のヤツには、おまえしか見えんそうだ。
(僕も何人かの女性と付き合いましたが、世津子さんのような人は初めてです)
なんてワシの前で平気でのろけるんだからな。いや、まったくヤツときたら!」
全く気に成らなかった訳では有りませんが、男性が女遊びをするのは仕方のない事です。
私は、藤村の過去について詮索する積もりはありませんでした。男は女の過去に
拘るものですが、女は違います。過去より、むしろ未来を案ずる生き物なのです。
さんざん接吻されて、私の性感はトロトロに溶けて崩れていきました。
帯が外され、浴衣が脱がされても、呆然となす術を持ちませんでした。
丸裸に剥かれて、初めて羞恥に身悶えするような有様でした。
乳房を押し揉まれると、カラダの奥から熱いものがこみ上げてきました。
「あうううううっ、た、忠志さんっ。熱いわ、カラダがすごく!」
「世津子さんは、実に感度がいい。素晴らしいしよ、処女なのに、
こんなに素早く反応するなんて。乳首が、もうこんなに尖ってる!
ああ、何て可愛いんだっ」
と、感極まったように叫ぶと、藤村は乳首に吸い付きました。とたん、
「うあーっ、ひいいいーっ、ど、ど、どうしましょうっ」
猛烈な快美がぜんしんに襲い掛かったのです。鳥肌が立つような、ものすごいばかりの
快感でした。もちろん、こんな快感を味わうのは生まれて初めての事でした。
余りの快さに、私はうろたえました。快感が、暴走していました。
そんな肉体に頭が追いついて行っていない、といった感じでした。
矢継ぎ早に乳首に降りかかる鋭い快美に、私は我を失っていました。
しかし、性愛の奥深さはまだまだそんなものではありませんでした。
藤村が乳首を吸いつつ、
「足を開いて、世津子さん。頼むから、君の大事な観音様に触らせておくれよ」
閉じ合わせていた私の太股を、足でこじ開けたのです。
その部分がしっかり潤っていることに、私は気づいていました。
羞恥と処女の本能のせいか、
「ダメよ、いやァ、そ、そんなところに触ってはダメっ」
私は、新郎の指をすんなりとは受け容れられませんでした。しかし、夫も強引でした。
「それじゃあ、僕らは本当の夫婦にはなれないよ。恥ずかしがらないで、さあ!」
囁きながら、ムリムリと指を割れ目へと進めてきたのです。直後、
「うっ、うああああーっ、ひ、ひいいいーっ!」
これまた、雷でも脊髄に落ちたかというような衝撃が全身を轟かせました。
指が柔肉にめり込んだとたん、カラダが宙を舞うかのごとき悦楽が肉体を席巻したのです。
「ああ、いい感触だよ、世津子さん。いや、世津子。こんなに濡らしてくれて、嬉しいよ」
身を揉むような快美に、羞恥などどこかへ吹き飛び、
私は快楽の世界にどっぷり浸かっていました。
夫の指の律動に合わせ、腰が自然と弾みはじめました。
「ああっ、ゆ、夢の中にいるみたい!ステキ、雲の上で散歩しているようよ」
夫の愛撫によって、私は早くも性愛の妙味に目覚めていました。
これまで一切、欲望というものには無縁であった筈の私が、
まさに今で言うところのカルチャーショックとでも申しましょうか、
一気に女の歓びに開眼してしまったのです。
(わ、私って、こんなに淫らで欲深な女だったの?知らなかったわ!)
実に、他の女に生まれ変わったような気分でした。
けれど、いいことはそうそうは続きませんでした。楽あれば苦あり、ではありませんが、
初夜の儀式は良い事づくめではなかったのです。
愛撫だけなら身も心も蕩けたままでいられたのですが、
「もう、大丈夫だな。世津子、これから僕らはひとつに結ばれるんだよ」
割れ目も濡れに濡れて挿入可能と判断した夫が、その体勢に入った時でした。
それまでの快感はどこへやら、またぞろ破瓜への恐怖が湧き上がってきたのです。
イヤが上にも、カラダに力が入ってしまいました。夫がふとぶとと屹立したものをあてがい、
腰を押し進めるや否や、強烈な激痛が割れ目を直撃したのです。
「うぎゃあーっ、ひっ、ひっ、ひっ、い、いたァーい!」
新妻の慎みもヘチマも、あったものではありませんでした。その殺人的な痛みに耐えかね、
私は旅館中に響き渡るような絶叫を張り上げて、七転八倒していました。
「カラダが、ガチガチだよ。もっと楽にしなさい。世津子」
「そ、そんなこと言われてもっ。ああーっ、痛いわ、痛い!」
よく、失神しなかったものだと思います。
道の通っていない狭い膣内をゴシゴシ金たわしで擦られているような痛みに、
私は涙さえ流していました。
「ひーっ、ひーっ、わ、私、もうダメっ、死にそう、うっうっ」
夫の肩にかじりついて、私は必死になって怯えていました。
私の苦しみの形相とは反対に、夫は天国にでもいるかのような恍惚の表情でした。
「も、もうちょっと我慢してくれ、世津子。いいんだ、僕はすごくいいんだ!」
と、私の上半身を抑えつけ、猛然と腰を抽送させています。
本当に気を失ってしまいそうな痛苦でしたが、夫に歓んでもらえたことだけが救いでした。
「ええ、頑張る。あなたの為ですもの、こ、これくらい・・・」
全く、この時の私は何と健気だったことでしょう。
夫婦って、新婚の時くらい幸せな時代はないのかもしれません。
どんなに自分が辛くとも、私は夫さえ良ければそれで満足だったのです。
やがて、夫の動きが熾烈を極め、
「うおおおおおーっ、世津子、世津子、最高だよ!」
子宮も破れよとばかり腰を突き入れた瞬間、
私は胎奥にヌラヌラとした飛沫を感じていました。
夫の放ったものが、全身に染み渡ってゆくようでした。
(これで、これで、私達は本物の夫婦になれたんだわ!)
痛みから開放され、ホッとするより先に、そんな感慨が胸を熱くしていました。
「あっ、ううっ」
とたん、何が何だか判らなくなりました。突如、柔らかな熱い感触で口唇を覆われて、
息をするのも苦しく、切ない気持ちで一杯になってしまったのです。
(ああ、これが口づけなのね。何て、甘酸っぱくて快いのかしら!)
正直、接吻さえも初めての私でした。
肩を抱かれた初接吻に、私は陶然と酔い痴れていました。
口づけは甘く優しく、私の肉体を解きほぐしてゆきました。
性行為における口唇は、運動で言うところの準備体操のようなものでしょう。
藤村は、時間をかけて丹念に準備運動を施してくれました。
藤村の口づけは、絶妙でした。親鳥が雛に餌をやるように口唇をついばんだかと思うと、
次の瞬間には激しく舌を吸いたてる・・・。もう、頭の中が真っ白でした。
メリハリに富んだ技量で、藤村は私の肉体をグズグズに蕩かせていきました。
接吻ひとつにしても、彼の豊富な経験が窺い知れるというものでした。
私は異性関係が皆無でしたが、藤村はそこそこ遊んでいたようでした。
私は、父からそれとなく、彼が女性にもてることを聞いて知っていました。
「女にもてない男など、魅力があるわけなかろう、世津子?
しかし、それもみんな過去の話だ。いまの藤村は、綺麗なカラダだよ。
今のヤツには、おまえしか見えんそうだ。
(僕も何人かの女性と付き合いましたが、世津子さんのような人は初めてです)
なんてワシの前で平気でのろけるんだからな。いや、まったくヤツときたら!」
全く気に成らなかった訳では有りませんが、男性が女遊びをするのは仕方のない事です。
私は、藤村の過去について詮索する積もりはありませんでした。男は女の過去に
拘るものですが、女は違います。過去より、むしろ未来を案ずる生き物なのです。
さんざん接吻されて、私の性感はトロトロに溶けて崩れていきました。
帯が外され、浴衣が脱がされても、呆然となす術を持ちませんでした。
丸裸に剥かれて、初めて羞恥に身悶えするような有様でした。
乳房を押し揉まれると、カラダの奥から熱いものがこみ上げてきました。
「あうううううっ、た、忠志さんっ。熱いわ、カラダがすごく!」
「世津子さんは、実に感度がいい。素晴らしいしよ、処女なのに、
こんなに素早く反応するなんて。乳首が、もうこんなに尖ってる!
ああ、何て可愛いんだっ」
と、感極まったように叫ぶと、藤村は乳首に吸い付きました。とたん、
「うあーっ、ひいいいーっ、ど、ど、どうしましょうっ」
猛烈な快美がぜんしんに襲い掛かったのです。鳥肌が立つような、ものすごいばかりの
快感でした。もちろん、こんな快感を味わうのは生まれて初めての事でした。
余りの快さに、私はうろたえました。快感が、暴走していました。
そんな肉体に頭が追いついて行っていない、といった感じでした。
矢継ぎ早に乳首に降りかかる鋭い快美に、私は我を失っていました。
しかし、性愛の奥深さはまだまだそんなものではありませんでした。
藤村が乳首を吸いつつ、
「足を開いて、世津子さん。頼むから、君の大事な観音様に触らせておくれよ」
閉じ合わせていた私の太股を、足でこじ開けたのです。
その部分がしっかり潤っていることに、私は気づいていました。
羞恥と処女の本能のせいか、
「ダメよ、いやァ、そ、そんなところに触ってはダメっ」
私は、新郎の指をすんなりとは受け容れられませんでした。しかし、夫も強引でした。
「それじゃあ、僕らは本当の夫婦にはなれないよ。恥ずかしがらないで、さあ!」
囁きながら、ムリムリと指を割れ目へと進めてきたのです。直後、
「うっ、うああああーっ、ひ、ひいいいーっ!」
これまた、雷でも脊髄に落ちたかというような衝撃が全身を轟かせました。
指が柔肉にめり込んだとたん、カラダが宙を舞うかのごとき悦楽が肉体を席巻したのです。
「ああ、いい感触だよ、世津子さん。いや、世津子。こんなに濡らしてくれて、嬉しいよ」
身を揉むような快美に、羞恥などどこかへ吹き飛び、
私は快楽の世界にどっぷり浸かっていました。
夫の指の律動に合わせ、腰が自然と弾みはじめました。
「ああっ、ゆ、夢の中にいるみたい!ステキ、雲の上で散歩しているようよ」
夫の愛撫によって、私は早くも性愛の妙味に目覚めていました。
これまで一切、欲望というものには無縁であった筈の私が、
まさに今で言うところのカルチャーショックとでも申しましょうか、
一気に女の歓びに開眼してしまったのです。
(わ、私って、こんなに淫らで欲深な女だったの?知らなかったわ!)
実に、他の女に生まれ変わったような気分でした。
けれど、いいことはそうそうは続きませんでした。楽あれば苦あり、ではありませんが、
初夜の儀式は良い事づくめではなかったのです。
愛撫だけなら身も心も蕩けたままでいられたのですが、
「もう、大丈夫だな。世津子、これから僕らはひとつに結ばれるんだよ」
割れ目も濡れに濡れて挿入可能と判断した夫が、その体勢に入った時でした。
それまでの快感はどこへやら、またぞろ破瓜への恐怖が湧き上がってきたのです。
イヤが上にも、カラダに力が入ってしまいました。夫がふとぶとと屹立したものをあてがい、
腰を押し進めるや否や、強烈な激痛が割れ目を直撃したのです。
「うぎゃあーっ、ひっ、ひっ、ひっ、い、いたァーい!」
新妻の慎みもヘチマも、あったものではありませんでした。その殺人的な痛みに耐えかね、
私は旅館中に響き渡るような絶叫を張り上げて、七転八倒していました。
「カラダが、ガチガチだよ。もっと楽にしなさい。世津子」
「そ、そんなこと言われてもっ。ああーっ、痛いわ、痛い!」
よく、失神しなかったものだと思います。
道の通っていない狭い膣内をゴシゴシ金たわしで擦られているような痛みに、
私は涙さえ流していました。
「ひーっ、ひーっ、わ、私、もうダメっ、死にそう、うっうっ」
夫の肩にかじりついて、私は必死になって怯えていました。
私の苦しみの形相とは反対に、夫は天国にでもいるかのような恍惚の表情でした。
「も、もうちょっと我慢してくれ、世津子。いいんだ、僕はすごくいいんだ!」
と、私の上半身を抑えつけ、猛然と腰を抽送させています。
本当に気を失ってしまいそうな痛苦でしたが、夫に歓んでもらえたことだけが救いでした。
「ええ、頑張る。あなたの為ですもの、こ、これくらい・・・」
全く、この時の私は何と健気だったことでしょう。
夫婦って、新婚の時くらい幸せな時代はないのかもしれません。
どんなに自分が辛くとも、私は夫さえ良ければそれで満足だったのです。
やがて、夫の動きが熾烈を極め、
「うおおおおおーっ、世津子、世津子、最高だよ!」
子宮も破れよとばかり腰を突き入れた瞬間、
私は胎奥にヌラヌラとした飛沫を感じていました。
夫の放ったものが、全身に染み渡ってゆくようでした。
(これで、これで、私達は本物の夫婦になれたんだわ!)
痛みから開放され、ホッとするより先に、そんな感慨が胸を熱くしていました。
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プロフィール
Author:アヤメ草
FC2ブログへようこそ!管理人の
アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。
私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。
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