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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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姉妹との契り。其の五

◇痺れる絶頂感
姉妹との契り5-1
そのあと私達はベッドインした。
美子は上気した顔を仰向けたまま気が遠く成りでもしたかのようにじっとしていたが、
私が重なろうとして両脚を広げにかかると薄目をあけた。
私が広げようとした両脚も思いがけなく閉じた。私は不意をつかれて美子を見た。

「あなたは、姉ちゃんともこうしたの?」
美子は呟くような小声でそう聞いてきた。私は躊躇った。
牧子とセックスしたのは、茨城の海を望むあの山の中が最初でその後一回きりだった。
その時も少し離れた地方の山へ分け入り暗がりでしたのだ。
高校生だったから、やはり平服にしろラブホテルへしけこむのには気が引けた。
私は意外な美子の質問に正直に答えた。

妹に有りの儘を告白するのは残酷な気がしないでもなかったが、嘘をつくのは嫌だった。
「そうだったの・・・ちっとも知らなかった、あたし・・・」
美子はうなずいて薄くあけた目に涙をためて、
「それならお姉ちゃんは、きっと貴方の事を最後の瞬間まで思っていたに違いないわ」
続けてそう言う美子の言葉が私には謎めいて思えた。

牧子は担任教師と関係していてその自責の念にかられて首をくくったのである。
遺書はなく、死んだ場所は高校のすぐ近くの森の中だった。或いは教師の上田への
愛情と私とのそれの板挟みに悩んで死を選んだのかもしれない。どっちにしろ、そんな牧子の
正体など私は夢にも想像していなかったのだから、私にすれば裏切られた訳であった。

それはもし、あの級友が耳打ちした噂を一蹴していれば、私も牧子を問い詰める事無く、
牧子はこっそり上田と別れて私との関係をさらに深めたかもしれない。
だから牧子を死に追いやったのは私のせいかもしれないし、後追い心中だと騒がれた
教師の上田の次の自殺も起こらなかったと言えもしよう・・・

私は私でその責任を感じて高校を中退むし、将来の夢を一変させた。
といっても全ては牧子が命を絶ったことにある。もし牧子が死なずに上田との不倫を
告白したとしても、私に許せたかどうかは疑問だが、なにも死ぬ事はなかったと、
いまだに無念でならない。

しかし分からないのは牧子がそんな淫らな女子高校生だったのか、という疑いだ。
私が感じた限り万事控え目で決して担任教師と密かに情事をもつ女の子ではなかった。
それがずっと私には喉の奥に刺さった魚の小骨同様ひっかかっている謎であった。
 
姉妹との契り5-2
ベッドの中で妹の美子はこれからセックスしょうとする矢先に、
それなら牧子が最後の一瞬まで私のことを思っていたに違いない、
と不審な言葉を目に涙をためてつぶやいた、その訳を知りたかった。

生前の牧子は私とは名指しこそしなかったにせよ、
級友の一人が好きだったと美子にほのめかしていたのだろうか。
だが上田と密かに関係していた牧子が、
妹にそうした事を洩らしたというのも奇妙な話だ。

おそらく美子は、私と牧子が喫茶店に居る所を見掛けていたのを
今思いついて、姉ともこうしてセックスしたのかと訊きたかったのだろう。
正直に牧子との関係を打ち明けると美子は泣いた。
「それならせめてもだったわ・・・お姉ちゃんには貴方と言う好きな人がいて・・・」
またしても私は美子のそんな言葉にとまどった。

牧子が教師の上田と道ならぬ恋をしていたのは確かなのだから、
美子の言うことは私に対する侮辱以外のなにものでもない筈だ。
私はこれからセックスしょうとする美子を前にして鼻白んだ。
その様子に気づいた美子は泣きながら言った。
「ごめんなさい・・・・姉ちゃんの出来事についてはあとで話すから、
 姉ちゃんにしたようにあたしにもして。
 姉ちゃんを愛したようにあたしも可愛がって・・・ね、お願いだから」

私は美子がどういう意味のことを言っているのか、
咄嗟には分からなかった。
だが言いながら美子は一旦閉じ合わせた足を、
蝶が羽を広げでもするように開いた。股間のオマンコが、
まだ幾らか濡れ気味の恥毛の間で色鮮やかにヌラヌラしていた。
私は肉棒を柔肉の奥深く揉み入れた。
ヌルヌル滑るように入っていく感じがすばらしく、
美子が話したばかりの不可解な話など忘れそうになった。

美子の方も心持顎を上げた格好で、
挿入される瞬間を夢見心地に味わっているらしかった。
やはり初体験と見えたのは、なるべく落着こうとはしていても
男の肉棒が女陰を分け入ってくる、怖いような感覚を恍惚とした
感じで受け止める表情のちぐはぐさからだった。

肉棒が根元まで埋まって、オマンコの肉襞にきっり包み込まれると
初めて美子は薄い笑いを閉じている目許に漂わせた。
私と一体になってよかった、という安らぎの実感に思えた。
姉妹との契り5-3
美子は小声で言った。
「あたし達・・・ハマったのね?」
私はその少しも下品に聞こえない言葉に思わず微笑んだ。
「そうだよ、ハマっちゃったんだよ」
美子は満足気にうなずいた。そして自分の言った言葉に初めて気づいたような
恥ずかしげな赤らみが、母親や牧子似のきれいな顔を覆いつくしていた。

私は美子のくびれた胴に続く形の良い胸を掬い上げるなり、激しく律動した。
二人の重なり合った体が肌をきしませた。美子はいっぺんに乱れ始め、
息遣いを荒げた。ひっきりなしに呼吸が弾んで、吐く息と吸う息がごっちゃになった。
顔中が歪んで耳の付け根まで真っ赤だった。

「いい・・・いい、凄い、あなた、いい!」
美子は調子っぱずれの声を投げつけた。
「そんなにいいか?お前・・・」
私は美子の忽ちの溺れぷりを真下に見ながら、
初めて(お前)という親しみを込めた呼び方をした。
閉じ合わせている目を薄く開いた美子は、
そんな私を安心するような見つめ方をした。

先ほどの話に複雑な気持ちで聞き入っていた不機嫌な私に、
やはりそれなりの心配をしていたのだろう。
それがセックスで幾分でもほぐれた安らぎが、薄い目には感じ取れた。
とはいえ、私にはまだまだ美子の話で分からない事が沢山あった。
(姉の出来事については後で話す)と言う先程の美子の言葉を待つしかなかった。

私は肉棒を続けざまに出し入れした。ネットリした蜜液が引き出す肉棒に絡み、
それにつれてオマンコの柔肉もせり上がってくる感じが何とも言えなかった。
私は二人の性器の模様をミックスしながらそうして細かく見ていた。それだけの余裕が、
初体験と思っている美子を相手にしていると自然に出て来ていたのである。

美子の方は両手をベッドに広げたまま、上半身をうねらせるばかりだった。
私の首とか背中に手や腕を巻かないところが、いかにも不慣れで私は何となく安心した。
それに美子の両手はシーッを掴んで放さなかった。静脈まで透けて見える
白い腕の細かな震えを、私はピストン運動しながら満ち足りた気持ちで眺めていた。
  1. あの日あの頃
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プロフィール

アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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