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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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デキちゃつた家出婚。其の二

~函館の街で~
デキちゃった03
和代が私のペニスに触れたのは何度も交接していたが、その時が初めてだった。
常に私に体を委ねたまま、受け身に徹していた。だが、別れてしまえば、
暫くの間会う事が出来なくなると言う気持ちが、和代から節操を奪い、
いつになく積極的にさせたのだろう。

指の動きはじれったいほど歯痒かったが、和代に対する愛しさは数倍にも成って
こみ上げてきたのである。

私は浴衣を留めている腰紐を解いて、少年の様に締まった和代のお尻を
抱き寄せて、覆い被さっていった。そして右肘を布団の上に突いて体を支え、
左手でペニスを掴んでその先でオマンコを上下に撫でた。
その間、和代は太腿を開いて膝を立てたまま、頭を左右に激しく振って、
快感を必死に噛み殺そうとしていた。

掛け布団をスッポリと頭まで被っている。その中での性行為だから、
私達の熱気が籠って、蒸れるように熱い。全身を汗だらけにしながら、
私は静かに腰を合わせていった。

根元まで挿入して、和代の体を布団に釘付けにした。腰を煽りたいのを、
必死で我慢してオマンコの蠢きを感じていた。オマンコは既にトロトロに蕩け、
柔らかな粘膜が微妙にうねりながら、ペニスをジワジワと締めつけてくる。

清純な和代の顔に似合わぬ、淫蕩な動きで、意思とは関わりの無い、
淫らな生物が潜んでいるかのようだった。
私はゆっくりと静かに腰を引いた。ペニスに肉襞が絡みついてズルズルと
引き出されてくる。和代は右手の人差し指を噛んで背中を弓なりに反らし、
一方の手で私の背中に爪を立てた。

再びペニスを送り込んだ。ペニスがGスポットを擦り、恥骨同士が強く密着した。
そのままで腰をひねる、すると先端はコリッとした子宮口を抉った。
「ああーっ」
和代の喉から堪え切れず、小さな声が漏れて布団に吸い込まれた。
私は和代の体の上でゆっくりと、そして速く腰を刻み始めた。

私達はその夜、気が遠くなるほど何度もお互いの体を貪りあった。
布団の中には二人の汗の匂いと臭気が立ち込め、和代のお腹は
私の濃厚なザーメンでベトベトになっていたほどである。

私は夜明け近く、和代の家をソッと出た。
向かった先は、津軽海峡の向こうにある函館だった。
連絡船で四時間ほど掛かった。船に乗ったのは、この時が初めてだった。

連絡船が岸を離れるにしたがい、父に黙って家を出た事を後悔しながら、
先行きの無い不安と船酔いで地獄のような時間を過ごしたのである。
 
デキちゃった04
函館は青森に比べて、文化的で随分と開けていた。北海道の表玄関と呼ばれ、
流行にも敏感だったためだ。
着の身着のままで家出してきた自分が、惨めに思え心細くも感じた。

しかし、感傷的になっている時間は、少しもない。現実に住む所と働き場所を、
すぐにも探さなければならなかったからである。
家を出る時には、出てしまえば何とかなると言う気持ちがあったが、
そんなものは函館の地を踏んだ瞬間、あっさりと崩壊した。

私は手当たり次第に店に飛び込んで、必死に働き場所と住む所を求めた。
林業をしていた私を、そう簡単に受け入れて呉れる所など、有ろう筈もなかった。

一晩、二晩と駅舎を根城にしながら足を棒にして探し回った。
そして、忘れもしない、五日目にしてようやく魚の行商を生業にしている老夫婦の所で、
住み込んで働く仕事を得たのである。

魚の行商は、まず魚の名前を覚える事から始めなければ成らなかった。
川魚には精通していたが、青森の山奥で育っていたから、
海の魚を食べるのは正月ぐらいのことで、殆どが初めて見る魚ばかりだった。
それを朝の未だ暗いうちに市場に行って仕入れ、リヤカーに積んで家々を
一軒一軒回って売る。

函館は坂の多い街だから、いくら若くても半日も歩けば体はクタクタになった。
そして、その時になって初めて、後継ぎのない老夫婦が、力があるだけで他には
何の取り柄もない私を、住み込みで働かせてくれた理由が分かった。
その恩に報いる為に、私はそれこそ一生懸命に魚を売り歩いたのである。

私には戦死した一人息子が使っていたという、二階のある六畳間が宛がわれた。
丘の中腹にある家の部屋の窓から、津軽海峡が一望でき、
よく晴れ渡った日には、津軽半島の島影が微かに見え、仕事で疲れた私の望郷を
慰めてくれた。

仕事にも少しずつ慣れて、心に余裕を取り戻すと、考える事は和代の事ばかりだった。
和代のぬくもりや、肉感的に張り詰めた肢体が脳裏にはっきりと浮かび、
夜毎、悶々としなければならなかった。そして、眠れぬ夜を、手紙を書いて過ごした。

だが、実際に和代に手紙を送ったのは、近況と居場所を知らせた一通だけだった。
文章を書くのは苦手だったし、和代に対する自分の思いをどう表現して良いのか
分からないもどかしさがあって、便箋に書いては破り、破っては書いての繰り返し、
とうとう出せずじまいに終わっていたのである。

  1. 夫婦の今と昔
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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