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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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略奪結婚。其の二

◇捧げた純潔◇
生きる事の歓び03
「剛次郎なんか、大嫌い!昔から、とてもしつこかったのよ」
「それだけ、君のことが好きなんだろう。光恵さんは、とてもモテるからね」
「何人、男の人に言い寄られようと、私は竹中さんしかみえない!」

私は、竹中の背中に回した手に力を込めました。竹中も、そんな私を強く抱き締めて
くれたのです。たちまち、胸がキュンと締め付けられる様になりました。

今まで、竹中は私に指一本触れず、男の本能を見せようとはしませんでした。
内心、私はそんな彼を歯痒く思っていました。
しかし、そんな彼が、ついに紳士的な態度を崩そうとしていたのです。私の胸は高鳴りました。
私も精神的ばかりでなく、肉体的にも竹中と結ばれる事を切に願っていたのです。
ようやく、願いが現実に変わろうとしていました。

「嬉しいよ、光恵さん、僕だって、君のことが好きで好きで溜まらないんだ!」
初めて耳にする、愛の言葉でした。私は、己の欲望を抑える事が出来ませんでした。
「カンボーの詩よりも、いまの言葉は感動的だったわ!」
私は、自ら顔を竹中の顔に近づけてゆきました。それは、接吻のおねだりでした。

「いいのかい、光恵さん?」
「もちろん。あなたに、私の総てをあげる。私の純潔をもらって!」
恥ずかしくて、卒倒してしまいそうでした。しかし、暖かく柔らかな感触に唇を塞がれると、
頭の中が真っ白になり何も考えられなくなりました。

それから、竹中は私をゆっくりと畳の上に押し倒してゆきました。私は、もはや自分の
意志によって動くことは出来ず、竹中に総てを委ねるしかありませんでした。
接吻の魔力のせいで、私の肉体は金縛りに遭ったような状態に陥っていたのです。

ようやく願いが叶うという嬉しさは、言うまでもないことでした。
しかし私は初めての体験をまえにして、ものすごい緊張感に押し潰されて仕舞そうでした。

浴衣の前が肌蹴、太腿が思い切り露出してしまった羞恥に、
私は益々身を強ばらせて居ました。露わな太腿に竹中の手が触れただけで、
「ああっ、い、いやっ」
最初の威勢はどこへやら、身の置き場もない心地に成っていたのです。
処女は所詮処女、いざとなると、からきし意気地のない私でした。

 
略奪結婚02
「大丈夫。僕に任せて。なるべく痛くないようにするからね」
「お、お願い。電気を、電気をけして、私、恥ずかしいわ」
忽ち、私は素っ裸に剥かれてしまいました。竹中は私の願いを聞いて呉れましたが、
それでも障子から漏れ入る明るい月の光の効果で、竹中の目に私の裸身は隅々まで
映っていたに違いありません。竹中は、うっとりと私の裸に見入っていました。

「綺麗だよ、光恵さん。一目見て、汚れの無いカラダだって事が判るよ」
「あなたの為に、誰も近づけさせなかったのよ。触るのも、あなたが初めて」

私が言い終わらないうちに、竹中は乳房にむしゃぶりついて来ました。
やはり、竹中も男だったのです。一旦理性の歯止めを失うと、何時もの知性は何処かへ
消え失せ、代わりに雄の本能が前面に押し出されて来たようでした。

「ああっ、た、竹中さんっ、う、ううう・・・」
乳房の裾野押し揉まれ乳首を吸い上げられると、ツキーンと鋭利な快感が下腹から
突き上げて来ました。こんな快感は、いままでに経験がありませんでした。
甘美でいて、何とも悩ましい感覚・・・。私は、すぐさまこの快美の虜となりました。

竹中に乳房を愛撫され、私は茫洋たる快感の海原をたゆたっていました。
乳首の先から子宮にかけて快美の琴線が繋がっていて、私に例え様も無い歓びを
与えつづけて呉れたのです。私は、艶めかしい喘ぎを止める事が出来ませんでした。

「すごくいい気持ちよ、竹中さん。ああ、雲の上を歩いている感じだわ」
しかし乳房への愛撫など、まだまだ序の口でした。ふいに、
「光恵さん、いまにもっと、もっと快くして上げるからね」

乳房から顔を上げると、竹中は私の想像を絶する行為に打って出たのです。
晴天の霹靂とは、まったくこのことでした。清純なる乙女だった私には、
性器を舐める事など信じがたい行為でした。余りの事に、私は完全に我を失い、
「あっ、あわわわわーっ、そ、そんな、そんなとこっ・・・」

畳の上で暴れ回りました。何とか、このケダモノじみた愛撫から逃れたかったのです。
026.jpg
「いいじゃないか。此処を舐めると、とても気持ち成るものらしいよ。
 もっと濡れないと、僕が入ったとき痛くて困るよ、だから、じっくり濡らしておこう」
「ああーっ、た、竹中さんたら、そんなとこを舐めるなんて、い、いけないわ!」

竹中はガッチリと私の腰を押さえ込み、その卑猥な舌を引っ込めようとはしませんでした。
またぞろ羞恥が再熱し、穴があったら入りたい心地でした。
接吻とて初めての経験だったというのに、いきなり性器を舐めたてられたのですから、
私の心中は嵐も同然でした。もう、四肢がバラバになってしまいそうでした。

そんな衝撃のなか、少しずつ快感が滲みだしてきたのです。
竹中の優しい舌使いに誘われて、私の拙い性感も反応せずには入られませんでした。

「いいよ、すごく濡れてきたよ!感じてるんだね、光恵さん」
扇風機のごとく回転する舌先にそそのかされ、私はグングンと高みへ昇ってゆきました。
あんなに抵抗を感じていたのが嘘のように、性感が跳ね上がったのです。

「あううううーっ、感じるわ、めいっぱい!すごくいい気持ちなのっ」
もう、しとやかにしていることなど出来ませんでした。私の腰はごく自然に淫らなリズムを
刻みはじめ、ぎごちないながらに快感を表現していたのです。

「すごいよ、洪水だ。この分なら充分、僕を受け容れられるな!」
と、竹中が私のワレメから顔を離しました。いよいよでした。
(ついに、女になる時が来たんだわ。これで、私は竹中さんのもの!」

否応なく、胸が高鳴りました。とうとう、竹中と一つに結ばれる瞬間を迎えるのです。
「いいかい、入るよ、力を抜いてね」
しかし、竹中の股間を見たせつな、私は急に恐ろしくなりました。
彼のそこは、大きなスリコギのような有様でした。禍々しい程に大きく、太く、勃え立って
いたのです。その勇壮なさまは、処女である私を怖気させるに余りあるものでした。

「うっ、うあああーっ」
竹中が腰を推し進めたせつな、目のまえを稲光が走りました。下腹が熱く焼け爛れる様な
痛烈な感覚に穿たれ、私はもう失神寸前でした。
「あひーっ、痛い、痛いわァ、気が遠くなるゥ、ひィィ!」
本当に、それは地獄の苦しみでした。生まれてこの方、私はこのような痛苦を味わった
事がありませんでした。忽ち頭が朦朧としてきました。
  1. 夫婦の今と昔
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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