思い出される昭和のあの日あの頃

その時私は閃きました。間が空かないためにも即実行することが必要です。
私は人差し指を充分に舐め濡らすと、キュッとしまった肛門に宛がったのです。
「いいか、ここに入れるぞ。ここからばっちり見える、お前の肛門にな。
　オマンコの処女は他の男に奪われたが、アナルの処女は俺が頂くぞ」

グリグリとドリルのように回転しながら、私の指は初恵の肛門に吸い込まれていきました。
「いや、そんな汚いとこ。恥ずかしい・・・」
初恵は顔を赤らめながら、初めての経験に身体を震わせています。
「汚いもんか、お前の唾液、汗、愛液、そして肛門までも俺は愛して見せるぞ」

指の回転を早めていくと、初恵の身体は脈打つようにうねり始めたのです。
「気持ちいいのか。肛門をほじくられて、よし、ここにぶっといものを入れてやるからな。
　そしてお前の忌まわしい思い出をすべて忘れさせてやる！」

私は亀頭の先を肛門に宛がうと、ぐいっと腰に力を入れて押し込んで行きました。
膣では想像も出来ないような括約筋の収縮に阻まれ、
なかなかスムーズに入っていきません。

しかし、私は諦めませんでした。唾をタップリ付けた指で肛門付近をマッサージしながら
肉棒を徐々に挿入していきます。

やがてカリ首まで挿入に成功です。
すると次第に、初恵の様子に変化が表われたのです。
「ああ・・・こんな気持ち初めて・・・むが痒いみたいな・・・不思議な感覚よ・・・」
そんな事を口走りながら、初恵はとろんした目つきで私を見上げるのでした。

ついに肉茎がすべて肛門の中に収まりました。
私は狂おしいばかりに思いを込めて、一心不乱に突きまくったのです。
やがて今まで経験したことのないような、壮絶な愉悦が身体全体を覆い尽くし、
私は搾り取られるような感覚に喘ぎながら、初恵の直腸内に精液を迸らせたのです。

共に荒い呼吸をしながら、重なり合う私と初恵。
やがてどちらからともなく笑いだし、二人は暫く顔を合わせながら、笑い続けました。
しかも二人とも自然に涙が溢れてくるのを止める事はできなかったのです。

其の日から初恵は私の前で裸になる事を躊躇するような事はなくなりました。
風呂上りでベッドインする時はバスロープの下には何も着けず、全裸になって
ベットに上がってきます。そして私のペニスを彼女の指で扱き完全勃起させて、
スキンを装着し、自身はベットの上に四つん這いになりアナルへの挿入をせがみます。

そしてアナルで一度抜かせた後、正常位で二度目の交わりを求めるのです。
「赤ちゃんが出来るまで毎晩抱いてね」
と夜毎最低二度は射精させられたものです。
若かった私は初恵の要望をすべて満たしてやりました。
そして一女ニ男の子供を産んで呉れたのです。

《昭和三十六年十月八日》
今日は昭夫さんの誕生日。あまり料理は得意なほうではないけれど、
お母さんから習ったものを精一杯作ってみた。
昭夫さんは美味しい、美味しいと言ってすべて平らげたのだ。
正直嬉しくてたまらない。これが人の妻となった女の幸せなのかもしれない。
そして、戸倉と過ごした三年間は、この幸せを掴む前に迷い込んだ
迷路だったのかもしれない・・・。

日記を読み終えパタンと閉じると、もう外は夕暮れ時を迎えていました。
沈もうとしている夕日から放たれる光が、縁側をオレンジ色に染めています。

妻の遺品を片付ける積りが、随分時間をとってしまったものです。
思えば婚約してから結婚当初まで、色々な事がありました。
しかし初恵が亡くなった今、それはすべて良き思い出となって私の胸に残っています。

いずれにしろ、私も間もなく妻のところへ行く身です。
その時はこの赤い表紙の日記帳を持って、初恵と再会したいと考えているのです。
初恵、それまでどうか待っていておくれ。
ＥＮＤ