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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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脛に傷持つ女。(独り寝の淋しさに負けた私)其の七

◇夫に優しくなれた日
一盗の味11
それはそれは、目から火花、と言うより、
膣口から火が吹き出るかと言うような威力でした。
胎奥深くまで抉り抜かれて、私は瞬く間にアクメに導かれそうになりました。

「あわわわわーっ、お腹の中が、アソコが大変っ、騒いでる、沸騰してるゥ!」
あたかも、子宮がお祭り騒ぎを起こしているかのようでした。
快感は留まるところを知らず膨れ上がり、
いまにも子宮を突き破るのではないかと恐怖に駆られました。

「うあーっ、イク、本当にもうイっちゃうよ、ダメっ、我慢出来ないっ」
私は男の腕に爪を食い込ませ、懸命に腰を打ち振っていました。
腰を揺すぶれば揺すぶるほどに、快美は急速に舞い上がってきます。
絶頂は、待ったなしでした。

何か、高い山に昇っているような心地でした。高い高い頂きに押し上げられて、
私は、快楽の極致に到達していました。
夫には申し訳なかったけれど、長い人生を振り返っても、
この時のアクメが後にも先にも最高のものだったと思います。


行きずりの男との情事は、しかし一度きりでお終いでした。
いかに不倫の快感が素晴らしかったとはいえ、
その後の後悔の念たるや凄まじいものがありました。

(いくら、あの人が浮気をしたからといって、悔しかったからといって、
 女だてらに目には目を、の真似をするなんて!神様の罰が当たるわ!)
私は、大いに反省しました。
(もう、二度とあんな真似はしない!
 ええ、あの人がこれから先ずっと浮気し続けようとも、私は耐えるわ)

不倫の快楽の大きさよりも、その罪の重さのほうが遥かに凌いでいました。
私は、もう夫を責める積りはありませんでした。それ以前に、私にはもはや
そんな資格は無くなっていましたが、とにかくこの先、夫が何をしょうが
ただジッと辛抱しようと決心したのです。

 
熟年夫婦04
夫は、それから二、三日して家に戻ってきました。ひどく憔悴していました。
「ようやく、仕事にケリがつきそうだ。
 これからは、早く帰ってこれると思うよ」
それだけで十分でした。

今までの夫に対するわだかまりが、熱湯に入れた氷のごとく解けてゆきました。
それからは幸い、これといった波風も立たず、生活は順風満帆でした。
私達は、仲睦まじく暮らしていきました。

三人の子供にも、恵まれました。あれよあれよと言う間に、十年、二十年と、
月日はながれ、気がつくと八人の孫に囲まれる生活と成っていました。

光陰矢の如しと言いますが、年月の経つのは本当に速いものです。
夫も無事定年まで勤め上げ、その後は子会社の社長に転出しました。
そして三年前、子供たちや孫たちと共に古希のお祝いをしました。

「これは、私たち三人からのプレゼントよ。二人で楽しんできてね」
その時子供たちから温泉旅行をプレゼントされ、
早速二人で出掛ける事にしました。露天風呂に浸かりながら、
私はしみじみと長かった結婚生活を振り返っていました。

「長いようで、短い五〇年だったわ。私、貴方と結婚して本当に良かったと
 思っているのよ。たった、一つのことを除いてね」
どうして、そんな昔の事を言い出してしまったのか自分でも判りませんでした。

「あなた、覚えてる?結婚して間もなかった頃のことを・・・」
「さて、何のことかな?君が、唯一、僕と結婚したのを後悔したことって・・・」
「ほら、あなたが浮気したことよ。仕事だなんて嘘ついて、ずっと午前様だったでしょ」
「バカな!僕は、ただの一度だって浮気なんかした事なんかないよ」

夫は、ムキになって言いました。私は笑いながら、
「いいのよ、もう時効ですもの。正直におっしゃってよ。
 私、怒ってなんかいませんよ」
私はさらに夫に迫りました。しかし、夫は大きく首を横に振り、
「確かに、あの時君は僕を疑っていたっけな。
 しかし、僕は本当に仕事が忙しかっただけなんだよ。
 君はもう猜疑心の塊で、聞く耳を持ってはいなかったが、神かけて本当だ!」

真剣な目で私を見つめたのです。
其の目には、なるほど嘘偽りは無いようでした。
(ま、まさか本当に浮気していなかったんじゃあ・・・)
私は愕然としました。
だとしたら私は返す返すも何と愚かな真似をしてしまったのでしょう。
しかし、今と成ってはもはや昔の話、今更取り返しもつきません。
END
  1. 人妻の性欲
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アヤメ草

Author:アヤメ草
FC2ブログへようこそ!管理人の
アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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