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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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疎開先の粗末な小屋で。其の三

◇宮本という男◇
疎開先3-1
母の場合も、面倒を見るような口実で接近する近所の世話役や、
兵隊の復員状況や家族の実態調査と称して夜遅くまで帰らない
役場の兵事係などが、母の柔肌を狙っているのは確実でした。

特に執拗だったのは、役場の兵事係でした。
戦後は援護関係の名前が付いて居ましたが、担当の五十がらみの男は二~三ヶ月に
一回ぐらいの割合で訪ねてきました。訪問は何故か夕方か雨の日でした。

ある時、散々遊びつかれて暗くなってから帰ると、役場の男が来ていました。
私は土間の陰から覗きながら男と母の遣り取りを聞いていました。

「これ、裏の山で取れた自然薯だ。精をつけないとな」
「いつもいつも有難うございます」
「足りないものが有ったら何でも言ってください。
 役場でも情報が入ったら直ぐにしらせますから」
「よろしくお願い致します」

深々と頭を下げる母のうなじから腰の辺りにかけて、宮本という名の其の男は、
ねちっこい視線を走らせます。汗でシャツが身体にピッタリと引っ付いているために、
母の身体の曲線が艶かしく波打って、ブラジャーの無い時代だけに、
乳首の突起もシャツから飛び出さんばかりに張り出していました。

「十七年の秋からですか。もう五年ですな。寂しいでしょうね」
「ええ、まあ」
「たまには羽目を外すのも良いんじゃないですか?
 まだ若いんだし、身が持たないでしょう」
「そんなことは・・・」
母が豊満な体を男から隠すかのように上半身をひねります。
男の熱い視線は母の羞恥心を逃しません。

「西沼の大久保さんとこの嫁さんなんかは狂っちゃったんだろうなぁ」
男は嫌らしく含み笑いをして、母の反応を窺っているようです。
「何も七十過ぎの爺さんとハメなくてもな。
 義理とは言え親子だからな、犬畜生と同じになっちまう」

大久保さんの家のスキャンダルは近所で知らない者は居ませんでした。
七十過ぎの主人が戦死した息子の嫁さんと男と女の関係になっていたのです。
そういう関係は世間にない訳ではなかったのですが、
二人の関係が妻にバレ為に騒動になっていたのです。

男はわざと「ハメる」などと露骨な言葉を使って母の反応を窺っているようでした。
男が母に向かって「寂しいでしょう」などと言う時の真意もまた違ったところにありました。
「性の面で飢えていないか。男が欲しくないか」男はそう尋ねているのです。

母はあいまいに頷いて下を向いていました。母は夫の情報を持って来るかも知れない
役場の職員を邪険に出来なかったのかもしれません。男は中国が内戦状態になって
いることや満州からの悲惨な引き揚げの様子などをもったいぶって話していましたが、
その間に右手を母の左膝の上に乗せたり叩いたりしていました。

「本家の人達は大事にして呉れてるの?」
「ええ、色々と・・・」
「でも、夫の代わりはして呉れないだろ」
「力仕事は宗男が少しずつ手伝って呉れる様に成りまして」
「夜の夫の代わりは無理でしょう?」
「そんなことは・・・」
 
疎開先3-2
母は息子を抱えて自慰に耽っている秘密を覗かれたような羞恥心を感じたのか、
みるみる耳朶まで赤くなりました。
「あっちの方はどうしてるんです」
男がズバリ聞いてきました。(あっちの方)という表現がいやらしく響き、
母の陰部に男の指も乱暴に侵入したような嫌らしさでした。
男は陰部の濡れ具合を確かめるかのように言葉を繋ぎました。

「たまには欲しくなる事もあるんでしょう?」
「・・・・」
母は肯定も否定もしません。
ただ、相変わらず顔を赤くしたままゆっくりと呼吸を繰り返していました。

「大久保さんの処じゃ旦那が言い寄ったんじゃなかったんだってね。
 嫁さんの方が男が欲しくて欲しくて我慢できなくなっちまって、
 なんでも旦那がその気を起こすように仕向けたんだな。
 風呂に入るたんびにわざと裸体を見せ付けたんだな。
 旦那に覗かれるのを知ってたはずなんだが、いかにも知らない振りしてな。
 毎日毎日若い嫁さんの裸体を見てたら誰だっておかしくなっちまうよな。
 そのうえ、(寂しい)だの、(もう夫は死んだと思っている)だの、
 しょっちゅう旦那にこぼしていたらしいな」

私は男の話を聞いていて母の入浴姿を覗いている叔父の姿を思い出しました。
覗きを告げた時、母は何も言いませんでした。もしかして、母もわざと叔父に裸体を
見せ付けていたのか・・・。そうすると、母と叔父も私の知らないところで何か特別の
関係になっていたとしてもおかしくはありません。私が学校に行っている間、
軽い痴呆が始まっている祖父が母屋から外に出ることはないし、
叔母が用事で不在の時もあるし・・・私と母が普段使っている布団の中で
叔父と母が裸体で抱き合っている姿が脳裏に浮かんできました。

上下が逆さまになり、お互いの股に顔を埋めて性器を舐めあっている姿や、
叔父が豊満な母の尻を後ろから持上げるようにして、自分の腰を打ちつけている
卑猥な体位が目に浮かんで来ました。

その頃になると、私も田舎の悪ガキ達から仕入れた性知識で、
大人の男女が性交をすることを漠然と知るようになって居ました。
北関東のその地方では性交を俗に(オマンコ)とか(オマンチョ)とか言っていました。

役場の男は、世間の乱れた性関係をさも「困ったことだ」というように話しながら露骨な
猥談に、東京生まれの上品な母がどんな反応を見せるか執拗に追求し続けていました。
男の心の中では、母はとうに一糸纏わぬ裸体にされ、淫らに犯されていたのでしょう。

男は話の合間に、時々母の大腿部を軽く叩くようにして肉体的な接触を図っています。
そのに行為が衣服に覆われた母の肉体にどんな変化を起こさせていたのか判りませんが、
数十分前とは違って母は明らかに興奮しているようでした。
  1. 若き日の性欲
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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