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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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デキちゃつた家出婚。其の四

~夫婦になった実感~
デキちゃった07
どちらかからともなく、体を抱きしめて唇を重ね合わせた。次第に激しく吸い合い、
舌を絡ませる情熱的な接吻に変わった。和代の呼吸が切なそうに乱れ始めた。

浴衣の腰紐を解いた。青森では夏も冬も、浴衣の下には何も着けない人が多い。
本来なら素っ裸のまま布団に入った方が、冬でも暖かいのである。
それは子供の頃からの習慣ともなっていた。

浴衣の胸元をハラリ開いた。和代もまたその下は全裸だった。
だが、明かりの下で全裸になったのは、この時が最初である。
和代は腕で乳房を素早く隠すと、恥ずかしさに消えそうな声で
「明かりを消して」と訴えた。
「和代の全てを知りたい」

私の声は興奮でうわずっていた。和代の恥ずかしさなど考えてあげる余裕も無い。
見たいという欲望だけが、心の全てを支配していたのだ。

「あたしの体、赤ちゃんを身篭ってから、変わってしまったもの。
 やっぱり明かりを消してちょうだい」尋常な恥ずかしがりようではなかった。
しかし、私は其れを無視して、和代の腕を乳房からどかした。
すると、和代は諦めてしまったのか、両手の平で羞恥に紅潮した顔を隠したまま、
布団の上に体を仰臥させて、足をピッタリと閉じ合わせて真っ直ぐに伸ばした。

明かりの中で和代の体をまじまじと見たのはこの時が初めてのことだった。
身篭っているせいか、脂の乗った乳白色の肌は、透き通るほど艶めいていた。

乳房は以前よりも大きくなって、張りが有り、肌の下を走る血管を微かに浮き
上がらせていた。乳暈も乳首も色素を濃くし、幾分くすんだピンク色をしている。
腹部にいたっては、縦長だったヘソがまん丸になるほど変化していた。

そのお腹の中に、私と和代との子供が宿っていると思うと、それだけで喜びは
頂天に達した。私は和代のポコッと突き出たお腹をさすりながら、耳を押し当てた。

丸味を帯びたお腹は、硬くパンパンに張っていた。私は和代に添い寝して、
体を抱き寄せると、腹の稜線に沿って掌を滑らせながら、静かに下降させた。
 
デキちゃった08
「ああっ・・・大丈夫だと思うけど、乱暴にしないで」
私はキスをしながら、体を気遣って優しく愛撫を始めた。
次第に和代の体は腕の中で気持ち良さそうにうねりだした。
そして私の愛撫に応え、「アアーン、ア、アアーン」という声を奔放に上げた。

襖の隣りを気にする事も無い、二人だけの空間である。それがどれだけ和代を
開放的にするのか。私は抑揚をつけて迸る美しいヨガリ声に、酔い痴れていた。

和代を四つん這いにさせた。
白桃のような尻がパックリと割れ、愛液を滴らせた女芯がまともに覗いた。
機が熟して、プックリと花開いている。私は片膝立ちとなり、怒張したペニスを
ゆっくりと突き込んでいった。

和代が函館にやって来てからの生活は、見違えるように充実したものに変化した。
仕事にも張りができ、早朝から夜遅くまで働き続けた。
これから生まれて来る子供の事を考えると、少しも苦にならない。
それどころか力が体奥から漲って来るのが、自覚できたほどだ。

間もなく、和代は女の子を出産した。後に女の子は父親に似るというが、
子供は母親である和代にそっくりで、美人顔をしていた。
そのことを老夫婦に言うと、
「どこが美人なもんか、顔が真っ赤で猿そっくりだ。
 親馬鹿もたいがいにした方がよかろ」
と、目を細めて我が孫のように赤ん坊を抱き上げた。

私たちが青森に帰ったのは、それから一年半後の事だった。
和代の両親に結婚を許して貰う事と、子供の文江の顔を見て貰う目的からであった。

和代の両親は私達を前にして、一言も口を開こうとしない。
勝手に一緒に成っておいて、子供ができたから孫の顔を見て欲しいと言っても、
両親からすれば可愛い娘を奪った憎い男に違いなかっろう、全く虫のいい話である。

私の父も、全く同じ反応を見せた。全ては時間が解決する。
私達は実家に泊まることもなく、連絡船で函館に再びもどったのだった。

それからの私達は両親に認めて貰う為に、必死で働いた。
そして行商から身を起こし、老夫婦の後押しもあって、
小さいながらも鮮魚を扱う魚屋を開くことが出来たのである。

あれから四十五年・・・私も和代も孫に囲まれながら、
過ぎし昔を懐かしがっているのである。
END

  1. 夫婦の今と昔
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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