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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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柿田川慕情 。其の五

離婚した男女が、再び一緒になるというケースは良くあることだ。
一度は惚れ合った仲。何かが原因となって別れたとしても、
再び互いを求め合う事になっても、なんら不思議ではないだろう。
しかし雄二と恵美子の場合は事情が複雑であった。
恵美子が入籍再婚した相手が五年以上も音信不通で籍が抜けずに居るのだ。
法的に離婚をさせるにも暫く時間がかかりそうである。
◇思い出が蘇る日◇
柿田川慕情11
バス停に向かう坂道に光っていたのは五円玉でした。無意識に拾い上げた私は、
これも無意識に周囲を見回して、苦笑しました。通勤時間を終えた住宅街の道路です。
電線上にカラスがいるだけで、全くの無人、それに、誰がみていたにしても五円玉、
咎め立てする人は居ないだろうに、と苦笑いしたのです。

その五円玉を掌で弄びながら道を下って、私は寺の塀角を左に曲がりました。
その背後にバスが姿が現れ、私は五円玉をジャケットのポケットに落として、
少し先の寺の門前にある、バス停にはしました。

空いている座席に腰を降ろして、車窓の外を一瞥したとき、眺めた景色とはまったく
脈絡の無い、過去の何かのシーンが頭の隅をふとよぎりました。
何だっけ、何かの記憶、五円玉・・・。
思い出せないと気に成ります。私は眼を閉じて、記憶のページを捲りました。
そして、ああ、と独り頷きました。

それは私が恵美子と初めて出会った頃の事でした。
当時私は24歳、恵美子は18歳で勤め先近くのカレー屋のウェイトレスをしておりました。
私は東京の大学を卒業して故郷の三島に帰り、近くの町工場に就職し二年目でした。
ジャケットのポケットに小銭をジャラジャラさせ、昼飯時何気なくふらりと入ったカレー屋。

驚いたことに、とびきり美味しいカレーでした。かなり大きな皿に平べったく盛られてあり、
普通のカレーより赤い色をしていました。確かにカレーなのだけど、
甘くて上品な味がしました。それは、今まで食べたことも無いような味で、
一口食べただけでもう、舌がうっとりとしてしまいました。

そして、そのカレーを私のテーブルに運んでくれたウェイトレスが、恵美子だったのです。
清水の漁師の娘で高校を卒業して、三島の親戚の家に寄宿していました。
仲良くなったのは、それ以来私が、週に三回は其の店に足を運びカレーを
食べ続けて居たからです。

漁師の娘にしては色白の面長で、ちょつと神経質そうな目の表情をしていました。
でも二月も通ううちに、私のテーブルにカレーを運ぶ時だけは、
なんだか恥ずかしそうに笑うようになっていました。
 
柿田川慕情12
何時が休みなのかと聞くと、水曜日です、という答えがすぐ返ってきました。私はそれを、
デートのOKの返事に解釈しました。デートは柿田川沿いの遊歩道を歩くだけでした。
後で恵美子が言うには、その時彼女にはそんなつもりは毛頭無かったけれど、
私がすっかりその気になってしまっているのがわかって、断れなくなくなってしまった、とか。
どうなのでしょう。今となっては、懐かしい思い出です。

新婚旅行は、京都に行きました。そろそろ海外に行くのが一般化し始めた
時代だったのですが、それでもまだ贅沢と言うイメージはありました。
京都は、一面の雪景色でした。
私が春まで待てないと言うことで、式は冬にしたのでした。
新婚初夜は京都市内のホテル。私たちが初めて結ばれた夜でした。

京都市内を見物しホテルに着いたのが、夜の七時ごろ。
とりあえず食事に、という時間だったのですが、私は、いきなり彼女をベッドに押し倒し、
貪るように唇をふさいでゆきました。いやがるかと思いきや、彼女もまた。
私の首に腕をまわしてキックしがみついて来たのでした。

寒かったせいでしょうか。しかしあんな熱い口の中は、後にも先にもあの時が一番でした。
そこに私の舌を送りこむと、ぎごちなくもどかしげに舌を絡めてきました。
そうして時々、あふうっ、とひどく荒い息をおたがいに吐きかけ合いました。
胸の下の乳房の弾力が思った以上に豊かで、私は忽ち勃起してゆきました。

微かに震えている初々しい十九歳のからだは、恥らっているのか、
それとも期待におののいているのか。
「恵美子、愛してるよ」
私もまた、夢中でそう呟き、もどかしい手つきで紺色のワンピースを脱がせてゆきました。
恵美子が体をよじって協力してくれなかったら、
私はきっとそれを脱がせることが出来なかったでしょう。それまで女を知らなかった
私は焦りまくってもう、何度も生地を引き千切りそうになりました。

その下は、折り目がきっちりとついた真新しい白いスリップ。その下の充実した乳房の
膨らみに改めて目を見張り、ごくん、と生唾を飲み込みました。
ああ、女だ・・・。それが、その時の実感でした。
結婚したのだからと、私の自制心が一遍に解き放たれたのです。
しかも、想像していたよりずっとたわわに肉が張りつめ、もう充分に成熟しきった
女体を見せ付けられたのです。
柿田川慕情13
実を言うと、それまで私はちょつと大人ぶって、これからじっくりと女として開発し
育てていってやるのが自分の務めだ、なんて思っていたのだけれど、
まったくそれこそが、何より子供じみた発想だったのです。

白い肩紐を、ブラジャーのそれと一緒に外すと、現れた生の乳房は
見事に高く盛り上がり、乳かさもくっきりとやや広めに印されていました。
こわごわ膨らみの裾野に手を当ててゆくと、
ぴったりと掌に張り付き柔らかく押し返してくる弾力がありました。

中心が陥没している乳首を口に含めば、
ぷっくりと起き上がり、小石のように硬くなってゆきました。
そうなると私はもう、導いてやる積もりだったのが、逆にすでに成熟した恵美子の
官能に導かれるような心地で、子供の様に乳首をしゃぶり、
そのまろやかな膨らみを嘗め回していったのでした。

一瞬、この女は処女ではないのかも、なんて思ったりしました。
そこから臍のあたりまで舐めてゆき、ちょつとおじけづいて、
恵美子の体をうつ伏せにさせ、そしてパンティを脱がせました。

とりあえず背中を撫でてやろうと思ったのもつかの間、その下のしたたかに盛り上がった
白い双丘のボリュームにまたまた圧倒されると同時に、カアッと頭が熱くなり、
武者振り付く様にして頬を擦り付けてゆきました。

その盛り上がりは、少し離れて見ればとても優美な起伏なのだけれど、
目を近づけるにつれて酷く生臭い女の気配を放ってくるようで、
私はもう我を忘れて谷間の底にまで鼻先を潜りこませてゆきました。

「いやっ、だめえっ!」
そこで初めて、恵美子が抗い、大きく尻をくねらせました。
その気配が益々扇情的で、そのみっしりとした肉の張りに両手の指先を
きつくめり込ませていきました。

そのようにして私達の初夜は、ロマンチックで一生忘れられないものにしょうとした筈が、
逆の意味で到底忘れられないものになっていったのでした。
  1. 別れても夫婦
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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