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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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略奪結婚。其の五

◇女は強い男に惹かれるもの◇
恋人のキス01
現在なら、まず考えられない事でしょうが、それ以来、私は実家へ帰ることが叶わなく
成りました。どんなに泣いて頼んでも、剛次郎はそれを許しては呉れませんでした。
殆ど軟禁状態でした。剛次郎一族に見張られ、私は彼の家から一歩も外に出る事が
出来なかったのです。それどころか、強奪されてまもなく、
「今度の大安の日に、祝言をやる。あ、それから竹中のヤツは、本土へ戻ったそうだぜ」

剛次郎が、こう言い放ったではありませんか。私は、腰を抜かしました。
「な、何ですって?! し、祝言?竹中さんが、この島を出たの?」
「そうだよ、祝言の事は勿論、おまえの親父も了解済みだ。
 それに、竹中、アイツは本当に腰抜けだな。ちょつと、脅かしをかけたら尻尾を巻いて
 退散しちまったぜ」

私がどれほどショックを受けたか、改めてここに書き記すまでも無い事でしょう。
恋人は逃げ、好きでもない相手と無理矢理、結婚させられてしまう己の運命・・・
けれど、その時代、女性は親の言いなりに結婚することが珍しくはありませんでした。
どれほどイヤであろうとも、女の私には選択の余地はなかったのです。

それから、ほどなくして私と剛次郎は盛大な祝言をあげました。
両家の親戚は言うに及ばず、地元の人も自分の事の様に祝福して呉れました。

けれど、当の花嫁である私だけは浮かない表情を消すことが出来ませんでした。
来る日も来る日も、涙を友達に暮らしていました。まるで籠の鳥のような結婚生活でした。

それに、私は剛次郎が恐ろしくて成りませんでした。彼は、私がなかなか心を開かない事に
業を煮やし、事有るごとに私に辛く当たったのです。
「おめえは、まだ竹中の事が忘れられずにいるな?
 だから、そんなにしょぼくれた顔ばかりしてるんだ。ええい、辛気くせえ!たいがいにしろっ」
「あああっ、い、痛いっ!」

剛次郎は気に食わないと、女の私にも平気で暴力を振るいました。
ひどい状況でしたが、よくよく思えば、それも仕方ないことだったのかも知れません。
何しろ、新妻が他の男の影を心の中に宿し続けていたのですから、
新郎だって堪忍出来る筈もなかったのたでしょう。

夫・剛次郎の暴力は、夫婦の営みのとき、とくに顕著でした。新婚当時の性生活は、
それはスリルに満ちていました。私達の交わりは、原始時代のそれそのものでした。
夫は昼夜を問わず、催せばいつでも私に挑んで来ました。私は、それが恐怖で
堪りませんでした。昼間だからといって、気を抜いている暇もありませんでした。


 
略奪結婚06
「光恵、光恵、ちょっと来い!相手をしろっ」
夫の精力は、まったくケダモノ並みでした。その日も日の高い内から、夫は私を追いかけ
回していたのです。家族の見ているまえでも、剛次郎は露骨でした。
「イ、イヤよ、こんな真っ昼間から」
「さっさと布団を敷くんだよ。オレたちゃ新婚だ。誰に遠慮することはねえ!」

剛次郎の家族も家族で、そんな私たちのやり取りを卑猥な目で見つめているだけでした。
居たたまれない雰囲気に耐え切れなくなって、私は用も無いのに台所へ立ちました。
「それより、夕飯の仕込みをしなくっちゃ」
「何が仕込だ。そかなものは、後でやりゃあいい!」
と、剛次郎は私を追い掛けて来ました。まさか、と言うことが起こりました。
「な、何するの、こんなところでっ。ああっ、イ、イヤぁー!」

台所まで行った私の髪を後ろからムンズと掴むと、
剛次郎はその場に私をねじ伏せたのです。まるで、原始人でした。
流しに俯せに抑えつけられて、私は色を失いました。

すぐ隣の居間には家族がいたというのに、剛次郎は蚊に刺されたほどにも感じて
いなかったようです。夫には、根本的に羞恥心というものが欠けていました。
「こんな所も、あんな所も、オレには関係ねえ!
と、夫は私の下穿きを脱がせにかかりました。夫は台所で犯すのが好きなようでした。
居間からは、台所を気にしている気配がありありと伝わってきます。
私は、恥ずかしくて死んでしまいそうでした。

「ケダモノっ。ひ、ひどいわ、何て人なの!ううううう・・・」
「うるせえっ。女房は、黙って亭主の言うことを聞いてりゃいいんだ!」
結婚しても、相変わらず半強姦状態の交わりが続いていました。
剛次郎という人は、こんな遣り方しかできない男だったのです。

剛次郎は、私の人格などまるで無視していました。
私がどう思おうが、誰が見ていようがお構いなし。欲望のままに、私を抱く人でした。
よく言えば野性的で逞しい男。悪く言えば本能だけの野蛮人・・・

「あっ、あうううううーっ」
夫を押し留めるのは、無理でした。誰れにも出来ない相談でした。
剛次郎は褌を外すと、リンリンと勃起したものを後ろから私にあてがいました。
次の瞬間、ズブリとばかりに大きな、逞しい肉棒が膣粘膜を抉り抜きました。
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頭の芯に、稲光が輝きました。それはそれは、脳髄まで響くような衝撃でした。
「うおおおーっ、真っ昼間からハメ合うってのも、おつなもんだぜ!」
剛次郎は、親の仇をのごとく私を責め立てました。脳天まで突き刺さるかと思うほどの、
猛烈なピストンでした。

穴があったら入りたいくらいの羞恥に身を焦がしながら、私は徐々にせめぎ寄せてくる
快感の足音を聞いていました。
夫のあからさまな肉欲を軽蔑しつつも、結局はその快楽に嵌ってしまう己の不甲斐なさを、
私は嫌悪していました。しかし、剛次郎がもたらす悦楽はいかんともしがたいものでした。
私は、夫の操る魔力に抗うことは出来ませんでした。

最後には、いつも快感の嗚咽を上げている私でした。
夫の雄々しい突きを受けて、絶頂を極めてしまう、淫らな私だったのです。
私は、瞬く間にアクメに突き落とされてしまいました。
人の目や耳を気にしていられないほどの大絶頂でした。

「あひーっ、イクぅ、も、もうダメっ、あんた、あんたァーっ」
「オレもだ。一緒にイこう。足並みを揃えてこそ、夫婦ってもんだ」
私達はほぼ同時に、絶頂に到達しました。カラダの相性は、悪くない私たちでした。

◇ ◇

たぶん、皆さんはこんな私の一生を不幸だった、とお思いのことでしょう。
私も随分夫のことを悪く書いて来ましたので、それも仕方ないかもしれません。
けれど、私の人生も結構幸せなものだったのではないか、と振り返る昨今なのです。

なぜなら、今日びの男は余りにも不甲斐なくだらしが無いからです。
私の夫のように気骨のある男が、いまいったい何人この日本という国に居る事でしょうか。
みな女の尻に敷かれ、情けない事この上ありません。まったく、憂うべき現状です。

そんな男と一緒に成るなんて、私は真っ平です。少々、乱暴者ですが、
頼りがいのある夫と添い遂げる事が出来た人生を、私は今に成って誇りに思っています。

略奪結婚から始まった愛ですが、それなりに実りのあるものでした。
親孝行の息子と娘たち五人の子供と八人の可愛い孫たちに恵まれ、
月二、三回程度に減りはしましたが未だセックス現役で頑張っております。
END

  1. 夫婦の今と昔
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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