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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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生きることへの歓び。其の七

~死んだ積りで生きる~
生きる事の歓び17
夫は粘膜が擦り切れるのではないかと言うほど私を舐めたて、私は私で噛み千切る
くらい猛烈に隆を責め立てたのです。顎が痺れ、もう感覚がなく成っていました。
それでも、私は夫の股間に食らいついて離れませんでした。
夫もまた情熱的なオーラル攻撃で、私に喜悦の声を上げさせていました。

どうしてこんなに心地いいのか、没頭できるのか不思議でした。
このときの私達の心境は、やはり異常なものだったと言わざるを得ません。

「もう、おまえの中に入れたいよ。たっぷり精液を浴びせてやりたい!」
やがて夫が差し迫った口調で叫びました。私は嬉々として夫を迎い入れました。

「きて、入ってきて、あなたっ。私も、もう我慢できないっ」
私も夫にしがみついていきました。体勢を入れ替え、隆は私に圧し掛かってきました。
大きく足を広げ、私は突進してくる夫を受け入れたのです。

「うっ、くくくーっ!」
「はあああああーっ、あ、あ、あなたァッ、すごいっ・・・」
夫の律動には鬼気迫るものがありました。隆は目にも止まらぬ早腰で
私を打ち始めたのです。そのパワーたるや、息も止まるかと思ったほどでした。

そういう私もしかし、負けてはいませんでした。夫のリズムに合わせ、しゃかりきになって
腰をバウンドさせていたのです。まるで闘いのような肉交でした。
セックスは“生きる事”其のものだ、と私は痛感せずには入られませんでした。

このパワーがあれば生きていける。借金なんかに負けるはずはない。
目から鱗が落ちた気分でした。
「あなた。私、死なないわよ。あなたも死ぬなんて考えちゃダメっ」

快感に押し揉まれつつも私は絶叫していました。夫もハッと私の顔を見つめました。
「聡さんの二の舞なんて絶対にいけないわ。聡さんはあちらの世界に行ったけど、
 私達はこの世で命をまっとうするのよ。大丈夫、私がついているから。
 聡さんだって天国から私達を見守っていて呉れているわ。
 こんなに力強いあなたが死ぬなんて、許されないわよ」

 
熟年世代03
夫は無言のままピストンを続けていました。快感は増幅するばかりでした。

「イカせて、あなた!これからも、ずっとずっと私をイカせつづけてっ」
おかしな励まし方だったかもしれません。しかしこの時の私には、
こんな激励の仕方しかしらなかったのです。夫もそんな私に見事に応えてくれました。

「よし、いまイヤってくらいイカせてやる。覚悟しろよ!」
夫の律動が一段と激化しました。何が何やら私の頭の中は真っ白で空っぽでした。
私はただ本能のままに快感を極めようとしていたのです。

「ああああーっ、も、もうダメぇーっ、死ぬぅっ」
「死んじゃあダメだぞ、美智子。僕はだすぞ!」
エベレストより高い頂上に昇った瞬間、
私は膣奥にマグマのような熱い精液の迸りを感じていました。
私達は、同時に最高のクライマックスに到着していたのです。

「こんなものには、もう用はない」
ことが終わったあと、夫は薬の瓶を海に投げ捨てました。

あれから二十年、本当に夢中で生きてきた毎日でした。
一度死んだつもりに成って、私達は必死になって働いてきました。
おかげさまでようやく借金の返済を終えることができました。
本当に無我夢中の二十年でした。
今まで何度くじけそうに成った事やら数える事が出来ません。
挫折しそうになったとき、必ず思い出すのは亡くなった聡のことでした。

無念にも死んでいった彼を頭に思い描くと、自然と勇気が湧いて来たものでした。
聡のお蔭で、私達夫婦は結ばれ、是まで遣って来れたのだと思っています。
誰にも忘れられない人が居るものです。私にとっての忘れ得ぬ人が『聡』なのです。

それにしても、私の半生を振り返ってしみじみ感じる事は、
女に生まれて来て良かったということです。
死にたいくらい辛い事、悲しいことの多かった半生ですが、
決して後悔はありません。事実、人間として女に生まれた喜びを
噛みしめる今日この頃なのです。
END
  1. 夫婦の今と昔
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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