今は亡き妻の日記帳。其のニ
~新婚初夜の衝撃~
《昭和三十六年六月十五日》
新婚旅行三日目。昭夫さんはやはり怒っているようだ。
それは仕方のないことだと思う。いくら見合い結婚とはいえ、
私は新婚初夜の務めを全く果たさないのだから。
でも昭夫さんの事が嫌いなわけではない。
私のこの気持ちを彼は理解して呉れるだろうか。
昭夫さんは真面目で良い人だけに、心が苦しくなる・・・。
伊豆の下田に三泊四日で行った新婚旅行は、
私達夫婦にとって前途が暗く成ってしまうような旅でした。
当時の私は女性経験など殆ど無くて、
初恵と手が触れただけで勃起してしまうほど純情な男でした。
裏返せば、女体に飢えていたと言っても過言ではありません。
昼間はいろいろな観光地を巡りましたから、それなりに楽しく二人の会話も弾みました。
しかし、いざ旅館に戻ってきて食事をし、入浴後くっ付くように並べられた布団を見ると、
初恵の態度は急に変わってしまうのでした。
布団の中でいくら私が誘っても彼女は頑なに拒否しました。
乳房に手を伸ばし時など初恵に抓られてしまう始末です。
もう我々は夫婦に成った身。新婚旅行も最後の夜に成り、
これ以上私は我慢出来ませんでした。
苛立ちが頂点に達した私は、布団を跳ね飛ばすと初恵に覆い被さっていったのです。
「や、やめて。乱暴はいや!」
「なに言ってるんだ。もう俺たちは夫婦なんだぞ。これ以上俺をじらすのは辞めてくれ!」
強引に抱き寄せると、私は初恵の唇を奪ったのです。
しっかり閉じてある唇をこじ開けるように、私の欲情しきった舌が侵入していきました。
粘り付いた舌と舌を絡ませながら、
私は初恵の浴衣の合わせに手を滑り込ませていきました。
たわわに実った乳房をギュッと握り締めると初恵は小さな声を上げたのです。
同時に彼女から、それまで抵抗していた身体の力が抜けていくのが分かりました。
荒々しく浴衣を脱がせると、見事な初恵の裸体が露わになったのです。
枕元に置かれた常夜灯の淡い光に照らし出されたその光景を見た私は、
胸の鼓動が早鐘を打ったように高鳴ったのを覚えています。
尖った舌先で両乳首を舐めくすぐると、その肉蕾は大きくしこり立ってきました。
それを両方の手の指で摘みながらこね回してみると、
初恵の漏らす声は徐々に大きく成ってきたのです。
私はもう夢中でした。この美麗な妻の肉体を半ば強引でもいい、
一刻も早く味わいたかったのです。
初恵の身体に這わせた舌は、豊満な乳房の谷間を通り腹部へ。
そして上品に窪んだ臍から繁茂の草むらに達したのです。
白いもち肌は徐々に桜色に染まってきており、
初恵が興奮している事を物語っています。
私は初恵の両膝を大きく押し開くと、陰部を繁々と見つめました。
「いやぁ、恥ずかしい・・・」
切なく愛らしい初恵の声にそそられてしまい、私はもっと顔を近づけました。
一瞬ムワッとくるような、ジャコウ系の匂いが鼻を突き刺しました。
これが我妻・初恵の秘匿されていたにおいなのです。
私の興奮と欲情は一層激しさを増し、そそり立った男根は腹にペッタリと
くっいてしまいそうな勢いです。
初めてまざまざと見た初恵の女性器は、淫猥な造形を形取っていました。
肉裂の谷間から、透明な愛液が滲み出てきているのがわかります。
舌でその潤滑を掬い取るようにえぐっていくと、
初恵は身体をそらして反応しました。
ズブズブという没入感、そして肉棒をきつく締め上げてくる収縮感。
それらすべてが初恵の秘部の感触なのです。
私はこの上ない至福を味わいながら、肉棒の抽送を続けていました。
初恵の喘ぎは一層激しいものになっていきます。私は妻となった女を初めて絶頂に
導こうとしている自分に誇らしささえ感じていました。その時です。
「ああ・・・誠さん・・・」
初恵が発した言葉によって、私の腰の動きはピタリと止まってしまいました。
それはそうでしょう。結婚して初めて迎えた素晴らしい夜に、
よりによって他の男の名前を呼ばれてしまったのですから。
妻の膣内に挿入している勃起は次第にしぼんでいき、
私の興奮も一気に冷めてしまいました。
初恵から身体を離した私。二人の間には冷たい隙間風が吹いているようでした。
「誠って誰なんだ?」
苛立つ私はストレートに聞いてみたのです。しかし初恵は答えようとしません。
「おい、どこまで俺をバカにすれば気が済むんだ。言え、言えよ。他に男が居るのか!」
激しい私の怒りに触れた初恵の瞳が、急に潤んできました。
そして大粒の涙がこぼれ落ちてきたのです。その後はもうひたすら泣くばかり。
これ以上強いことを言う訳にもいかず、私にはどうする事も出来ませんでした。
正直言って、私はこの女と是から生活を共にしていく自信が有りませんでした。
男としての誇りをずたずたにされてしまったのですから。
一瞬離婚という文字が頭を掠めた事も事実です。
今の時代なら成田離婚と言うことも有ることの様ですが、
当時そんなことは信じられない話でした。私は人一倍世間体を気にする方でしたので、
とてもそんな行動に出る勇気はなかったのです。どうやらそれは初恵も同じ事のようでした。
いよいよ東京に帰る日がやってきました。私達は殆ど会話もない状態で、
たくさんのお土産を抱えたまま、東京行きの列車に乗ったのです。
《昭和三十六年六月十五日》
新婚旅行三日目。昭夫さんはやはり怒っているようだ。
それは仕方のないことだと思う。いくら見合い結婚とはいえ、
私は新婚初夜の務めを全く果たさないのだから。
でも昭夫さんの事が嫌いなわけではない。
私のこの気持ちを彼は理解して呉れるだろうか。
昭夫さんは真面目で良い人だけに、心が苦しくなる・・・。
伊豆の下田に三泊四日で行った新婚旅行は、
私達夫婦にとって前途が暗く成ってしまうような旅でした。
当時の私は女性経験など殆ど無くて、
初恵と手が触れただけで勃起してしまうほど純情な男でした。
裏返せば、女体に飢えていたと言っても過言ではありません。
昼間はいろいろな観光地を巡りましたから、それなりに楽しく二人の会話も弾みました。
しかし、いざ旅館に戻ってきて食事をし、入浴後くっ付くように並べられた布団を見ると、
初恵の態度は急に変わってしまうのでした。
布団の中でいくら私が誘っても彼女は頑なに拒否しました。
乳房に手を伸ばし時など初恵に抓られてしまう始末です。
もう我々は夫婦に成った身。新婚旅行も最後の夜に成り、
これ以上私は我慢出来ませんでした。
苛立ちが頂点に達した私は、布団を跳ね飛ばすと初恵に覆い被さっていったのです。
「や、やめて。乱暴はいや!」
「なに言ってるんだ。もう俺たちは夫婦なんだぞ。これ以上俺をじらすのは辞めてくれ!」
強引に抱き寄せると、私は初恵の唇を奪ったのです。
しっかり閉じてある唇をこじ開けるように、私の欲情しきった舌が侵入していきました。
粘り付いた舌と舌を絡ませながら、
私は初恵の浴衣の合わせに手を滑り込ませていきました。
たわわに実った乳房をギュッと握り締めると初恵は小さな声を上げたのです。
同時に彼女から、それまで抵抗していた身体の力が抜けていくのが分かりました。
荒々しく浴衣を脱がせると、見事な初恵の裸体が露わになったのです。
枕元に置かれた常夜灯の淡い光に照らし出されたその光景を見た私は、
胸の鼓動が早鐘を打ったように高鳴ったのを覚えています。
尖った舌先で両乳首を舐めくすぐると、その肉蕾は大きくしこり立ってきました。
それを両方の手の指で摘みながらこね回してみると、
初恵の漏らす声は徐々に大きく成ってきたのです。
私はもう夢中でした。この美麗な妻の肉体を半ば強引でもいい、
一刻も早く味わいたかったのです。
初恵の身体に這わせた舌は、豊満な乳房の谷間を通り腹部へ。
そして上品に窪んだ臍から繁茂の草むらに達したのです。
白いもち肌は徐々に桜色に染まってきており、
初恵が興奮している事を物語っています。
私は初恵の両膝を大きく押し開くと、陰部を繁々と見つめました。
「いやぁ、恥ずかしい・・・」
切なく愛らしい初恵の声にそそられてしまい、私はもっと顔を近づけました。
一瞬ムワッとくるような、ジャコウ系の匂いが鼻を突き刺しました。
これが我妻・初恵の秘匿されていたにおいなのです。
私の興奮と欲情は一層激しさを増し、そそり立った男根は腹にペッタリと
くっいてしまいそうな勢いです。
初めてまざまざと見た初恵の女性器は、淫猥な造形を形取っていました。
肉裂の谷間から、透明な愛液が滲み出てきているのがわかります。
舌でその潤滑を掬い取るようにえぐっていくと、
初恵は身体をそらして反応しました。
ズブズブという没入感、そして肉棒をきつく締め上げてくる収縮感。
それらすべてが初恵の秘部の感触なのです。
私はこの上ない至福を味わいながら、肉棒の抽送を続けていました。
初恵の喘ぎは一層激しいものになっていきます。私は妻となった女を初めて絶頂に
導こうとしている自分に誇らしささえ感じていました。その時です。
「ああ・・・誠さん・・・」
初恵が発した言葉によって、私の腰の動きはピタリと止まってしまいました。
それはそうでしょう。結婚して初めて迎えた素晴らしい夜に、
よりによって他の男の名前を呼ばれてしまったのですから。
妻の膣内に挿入している勃起は次第にしぼんでいき、
私の興奮も一気に冷めてしまいました。
初恵から身体を離した私。二人の間には冷たい隙間風が吹いているようでした。
「誠って誰なんだ?」
苛立つ私はストレートに聞いてみたのです。しかし初恵は答えようとしません。
「おい、どこまで俺をバカにすれば気が済むんだ。言え、言えよ。他に男が居るのか!」
激しい私の怒りに触れた初恵の瞳が、急に潤んできました。
そして大粒の涙がこぼれ落ちてきたのです。その後はもうひたすら泣くばかり。
これ以上強いことを言う訳にもいかず、私にはどうする事も出来ませんでした。
正直言って、私はこの女と是から生活を共にしていく自信が有りませんでした。
男としての誇りをずたずたにされてしまったのですから。
一瞬離婚という文字が頭を掠めた事も事実です。
今の時代なら成田離婚と言うことも有ることの様ですが、
当時そんなことは信じられない話でした。私は人一倍世間体を気にする方でしたので、
とてもそんな行動に出る勇気はなかったのです。どうやらそれは初恵も同じ事のようでした。
いよいよ東京に帰る日がやってきました。私達は殆ど会話もない状態で、
たくさんのお土産を抱えたまま、東京行きの列車に乗ったのです。
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。
私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。
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