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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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祖母と母の親子丼のお味。其の一

◇家出の理由◇
祖母と母のお味1-1
私は七十歳になり年金で余生を楽しんでいる身です。
60年安保世代で勉強もろくにせず赤旗を振っていたものですが、
それでも何とか大学は卒業する事は出来ました。
就職も親の伝で、無気力なまま公立中学の理科の教師になり、
結局中学の教師を定年まで全うしました。

教師としての私は、“電気クラブ”や“科学クラブ”等の指導教師等も勤め、
結果的には多くの生徒をうまく指導出来たと自負していますが、
一方で世間的には非難されても止む得ないような所業も数多く致して来ました。

私が教師としての立場を利用して、
世間知らずの女子生徒に手を出すなどと言う事は一切有りませんでしたが、
生徒の母親、特に男子生徒の母親には、一年に一人位の割合で手を出しており、
その思い出が今私の中で多少の罪の意識と共に息づいております。

母親の中には自分の子供だけは何とかしたいと言う、無意識ではあっても
利己的な気持があるのが普通で、私はその心理を巧みに利用して、
自分の楽しみ(性欲)を追及していたのです。

勿論、肉体関係になった母親にはそれなりの感謝の気持として、
其の子の教育に気を遣い、夫々の才能をかなり伸ばしてやりました。
それは、点数を誤魔化す等と言う姑息な手段ではなく、
夫々の子供が大人になりかけた時特有の、自分自身の孤独な存在と
自信無さゆえの不安と、孤独感を癒してやり、自信を取り戻してやる事で
解決してやったのです。

具体的には、休み時間などその子供には気軽に声を掛けてやるのです。
他の生徒にも声は掛けます。単なる依怙贔屓はマイナスになるからです。

「この間の英語のテスト中々頑張ったな」とか
「君は英語が苦手らしいな、でも君位の頭を持ってたら
 あんなの何でも無いはずだがな」とか声を掛けてやります。
何時も笑いながら、生徒の負担に成らない様にします。
その後、成績が上がらなくても怒りません。ただ笑って話題にしてやります。

生徒は自分に注目している人がいるのを知ると、
結構その人に自分の存在をアピールし続けたい気持ちに駆られ、
大体は此方の期待通りに勉強するように成ります。

 
祖母と母のお味1-2
私は同じ教師をしている女性と結婚しましたが子供も出来ないままに離婚し、
親元で暮らして居りましたので、経済的には多少の余裕があり、よく他教科の
同僚と酒を飲んだりして目を掛けている生徒の情報を得るようにしていました。
ですから、私が目を掛けた生徒は明らかに成績ものびました。

だからと言って、私の遣り方を正当化する気は有りません。
また私は不特定の男女が性行為を持つ事には何の罪悪感を持っていませんでしたし、
今でもその気持ちに変わりはありません。

前置きが長くなりましたが、今日は、そんな私の体験の中で、
ちょつと変わった話をしてみたいと思います。
20年位前です“年号が平成”に変わった年だと思います。

私は三年生を担任していましたが、
其の中の比較的勉強が出来る子が二日続けて休みました。
風邪をひいたので、という電話が母親からありました。

私は二日目、学校の帰り寄り道をする感じで彼の家を訪ねました。
地味なブラウスを着た母親が慌てたように出て来て、私に丁寧に対応するのですが、
わざわざ来た私を家に上げて息子に会わせようとはしません。

おかしいなと思いつつ、息子さんに一目会いたいと強引に言いました。
すると母親は、狼狽しきって玄関の板の間に両手を付きながら、
実は息子は親戚の家に遊びに行っていると言います。
私は釈然としないながらも、受験を控えている事でもあるし、
何か問題でも有るのでは、と訊ねた。母親は何もありませんと言います。

あまりに事が不自然なので、私は担任としてこのままでは引き下がれない、と言いました。
念のためその親戚の住所と電話番号を知りたいといいますと、
母親はまた頭を下げて、実は息子は家出をしていると言います。

私は、家出の理由を聞きましたが、母親は皆目見当が付かないと言います。
母親は更に、学校にも内緒にして貰いたいとか、
警察にはまだ届けないでくれ等と言います。私は色々追及しましたが、
結局それ以上の事は分かりませんでした。
  1. 親子丼のお味
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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