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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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脛に傷持つ女。(独り寝の淋しさに負けた私)其の五

◇失われた貞操観念。
中出し16
誰も居なくなった部屋の中で、私は絶望の淵をさ迷っていました。
是から、どうしたら良いのか・・・・。
新婚一年もしないうちに、夫に見捨てられるなんて、
(恥だわ!いったい、私の何がいけなかったって言うの?)

私は文字通り涙が涸れ果てるまで、泣いて泣いて泣きまくりました。
気が済むまで泣きつくすと、こんどは夫に対する恨みがメラメラと
湧き上がってきたのです。

(そうよ、私の何処が悪かったというの?私は、努力したわ。
 あの人のために、会社も辞めた。好きでもない家事にいそしんだ。
 そう、私はあの人のために頑張ってきたのよ!)
余りにも不条理でした。気が付くと、私は握り拳を握っていました。

(ひたすら、あの人の為に生きてきたお返しがこれ?浮気だって言うの?
 そんなの割りが、合わないっ。どうして、私がこんな目に遭わなきゃいけないの!)
やがて、私の怒りは頂点に達しました。

どう考えても、自分に非が有るとは思えませんでした。
一生懸命やってきた仕打ちが浮気だなんて、
(あんまりすぎるわ!このままじゃ、私、惨め過ぎて生きていけないっ)

夫を愛する余り、憎しみは天井知らずに舞い上がってゆきました。
可愛さ余って憎さ百倍、私の怒りは留まるところを知りませんでした。

悔しくて悔しくて、どうにも納まりがつきませんでした。
私は、完全に錯乱していました。その後、私が取った行動は後から考えると、
自分でも理解しかねるものでした。

私はスックと立ち上がり、化粧台に設えられていた姿見の前に立ちました。
姿見の中に、怒りと悲しみを湛えた目をした若く、綺麗な女が呆然と
立ち竦んでいました。

自分でも、十人並み以上に美しいと思いました。
これほどの容姿を持ち、家庭的な妻を裏切った夫の心情が、
いよいよ理解出来ませんでした。

 
画像 714
気がつくと、私は姿見に向かって猛然と化粧をしていました。
普段の私は、夫好みの薄化粧しかすることはありませんが、
其の日ばかりは違っていました。

夫に対する憤怒を化粧にぶつけた感じでした。
出来上がった顔は、どう見ても厚化粧の商売女でした。
私は、夫の大嫌いなタイプに変身していました。

姿見の中のケバい自分を見ると、なんとも言えない快感が沸き上がってきました。
夫好みの女になろうと毎日努力しても裏切られるなら、
いっそその正反対な女になってしまおう・・・・。
私は、楚々とした花柄のワンピースを脱ぎ捨て、
(独身時代の派手な服が、まだ取ってあったはず・・・)

私は、大胆に胸元の開いた短い丈のサンドレスに着替えたのです。
そして、日頃はめったに履かないハイヒールを着けると、
もはや完全な別人なっていました。

それから私は家を出て、タクシーを拾いました。
どこへ行くというあてが、あったわけではありません。
とりあえず、一番近い繁華街を運転手に告げました。

夜の繁華街に来て、何をするという目的もありませんでした。
ただ女一人、目立つ恰好で歩いていれば、何かしらのアバンチュールに
出会えるような予感はありました。

私は、夫がどうしても許せませんでした。
こんなに私が想っているというのに、新婚も間もないというのに、
私を裏切った夫を、どうして簡単に許すことができたでしょう。

タクシーから降りると、私はあてどなく喧騒の街をふらふらと歩きはじめました。
すれ違う男たちが、当然のように私に好奇の目を向けていました。
画像 729
昨日までの私だったら、そんなイヤらしい視線に耐え切れなかったに違いありません。
けれど、其の日の私はもはや貞淑な新妻ではありませんでした。むしろ、
男たちの意味深な視線を嬉々として受け容れていたと言ってよかったかも知れません。
私は、心の片隅で夫に仕返しをしてやろうと思っていたのです。

「おねえちゃん、ひとりかい?閑なら、オレと遊ぼうぜ」
やがて、一人の男が私に声を掛けてきました。男は、年の頃は三十前後、いかにも
遊び人風な感じでした。アロハシャツに短パン、髪は長髪という砕けた風貌の男に、
(いつも髪は七三、スーッしか着ないウチの人とは大違いだわ!)

私は抵抗を感じつつも、新鮮な感覚を抱かずには居られませんでした。
(それに、割りとハンサムだし、足も長いわ。
 ちょっと怖い感じはするけど、カッコいいじゃない)

私は少し考えてから、男の誘いに乗っていました。ごく普通の主婦の、
そして貞操観念がひと一番強いはずだった私にとって、
行きずりの男に従ってゆくことは、大胆すぎるくらい大胆な行為でした。
私が頷くと、男は私の腕を取り歩きはじめました。
「うんと楽しい夜にしようぜ。絶対、ねえちゃんを歓ばせてやるからな」

男が私を連れて行ったところは、繁華街でも特にいかがわしい界隈でした。
連れ込み宿が密集している一角に近づくと、足がブルブル震えてきました。
(ああ、私はとんでもない事をしようとしている。でも、でも・・・)

余りに不道徳な自分に、私は眩暈さえ感じていました。
しかし、私には引き返す事など出来ませんでした。
夫に報復しなくては、とても正気を保っていられそうになかったのです。
膝が笑っているような危ない足取りで、私は男とともに連れ込み宿に入りました。
  1. 人妻の性欲
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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