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異性への恋心を大切にして生きてきた昭和の時代を振り返ってみましょう。

思い出される昭和のあの日あの頃

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隠れ宿で遭った女。其の一

◇女将の計らい◇
隠れ宿1-1
八年ぐらい前に成るだろうか。取引先の社長であり友人であった男の訃報に
東北の某市に行った時の事であった。諸事をすませて、この近くに故人と女性を伴い
四人で行った近郊のひなびた温泉宿を思い出して、行ってみる事にした。
車で三、四十分位でその小さな宿に着いた。

二、三回来た事があったので、女将は私の事を覚えていて呉れて喜んでくれたが、
故人となった社長の事を話すと、驚き、よく来て頂いたのに、と涙ぐんだ。
丁度師走中頃で、暇な時で人手がないのでもてなしは出来ないが、
良い温泉と良い酒は充分ありますからと、奥の離れに案内してくれた。

この地には三、四軒の小さな宿がある。某市の奥座敷といった所で実に
静かなところが気に入った。特に今日は他に客は居ないらしい。
温泉で温まり部屋に帰ったら、女将が来て、
「仲居が今日は居ないので、
 お酌とお話し相手に気のおけない人でもお呼びしましょうか」
と言うので、辺りが余りにも寂し過ぎるので頼んだ。

炬燵に入り、ウトウトしていたら、女将ともう一人の女が食事を運んできた。
「この人は近くの人で、お給仕をお願いした人です」と言った。
四十半ば位か、先ほどまで野良仕事をしていたのではないかと思われる日焼けした
女性で、お世辞にも美人とは言えないご面相でこれには参った。頼んだ事を悔やんだ。
女将の着物を借りたのであろう、全く似合わない。造作のよくない顔に白い粉と口紅を
少しさしている。

しかし気さくな明るい女のようで、まあいいかと、こちらも笑顔で、
ご苦労さんと言葉を掛けた。

私は酒は余り飲まないので、中々話し上手なよしさん(その手伝いの人)に飲んで貰った。
酒が好きらしく、こんな美味しい酒を飲んだ事が無いと、一人で飲んでくれる。
自分で台所に行き、何本も徳利をもってくる。良いのかと言うと、
「ここの女将とは友達だから」と、良く飲み、良く笑い、良く話す。

二年前の冬、夫は東京に出稼ぎに行ったきり帰ってこない。
一年は金を送って来たが、それからは居所が判らないと話す。
夫の母を見ているので、余所に働きにも行けないと言い、また飲む。

 
隠れ宿1-2
私は彼女の話を聞きながら昔見たイタリア映画の「ひまわり」
を思い出し、主演女優の(ソフィア・ローレン)ととしさんを重ね合わせ、
大地の匂いのする生きた女性を見る思いがしてきて、
下腹部が少しうずいてくるような気がする。
土地の歌を歌った。中々上手だ。
そして良く見ると、素直な良い女性だと思うように成って来た。

宿の中はコソリとも音がしない。人けがないのか、静かだ。
土地の話、家の話、自分には子供が出来ないという話も出尽くした頃に、
食事も終わりになったので、
「今夜は楽しかった、有難う」と少し包んで渡したら、
おいしい物やお酒をたくさん飲んだので、と受け取らない。

問答をしていても切りがないので、風呂に行く、薄暗い岩風呂に入った。
外気は相当寒いようだが、温泉が湧き出していて、
好い加減の熱さで気持ち良かった。

その時、後ろの方で人の気配がした。
女性らしき人が前にタオルを当てて入って来た。
女将かなと思ったが近寄って来て、「ごめんなさい」と言う人を見ると、
先程のよしさんだった。どうぞ、どうぞ、と言ったら、
「女将が今夜は泊まって行けと言うので、そうしました」と話す。

私には、どちらでも良いが、近くに女性がいると、つい其の方を見る。
湯の中は薄暗く、胸から上しか見えない。
白く立ち昇る湯気の中で、なんともよいムードだと思った。

何か二、三話すが、話が遠いので私も彼女も互いに近寄った。
薄暗いので胸や腕が白く、夜の二人だけの湯で悩ましく成って来て、
勃ちそうで、これはいかんと、今のうちに上がろうとすると、
「お背中を流しましょう」と彼女も湯から立ち上がった。

洗い場はやや明るい灯りもあり、彼女がよく見えた。
あれっと見ると、なんと色の白い若々しい裸だ。いささか、まごついたと同時に、
これは幸いだと助平心が働いた。ふと女将の計らいだったのではと思う。

私は関東人で、後腐れのない人間、そうなると私には何より有り難い事だ。
よし試してみようと、幸い、辺りに人もいないので、それではお願いしようと、
椅子の上に腰を下ろした。
隠れ宿1-3
セッケンなしで、後ろから湯を掛けながら、座敷とは反対に言葉少なにタオルで
流してくれる。その手は静かに動いて、情があるように思われてくる。
ふと小説の中にいるような気分になる。こんな事は生まれて初めて味わう事だ。

今度は私が、流してあげようと言うと、勿体無いです、と拒むので、
「寒くなった、湯に入ろう」と、彼女の手を取った。
その時豊かな乳房と股間の丘の黒く盛り上がった陰毛が見えた。

先程背中を流して貰った時から、
ムクムクしていた逸物が久し振りに水平に成って居た。
彼女もチラリ見たかも知れないが、もう男と女で通した方が普通だと
少々大胆になり彼女を連れて湯に入り、どうして良いか判らず、
じっとしている体を引き寄せて、腕や肩を触り、撫でた。
ツルツルしていて白く、キメこまやかな肌だ。胸が躍る。

彼女の溜息が耳に甘く感じて、顔を近づけたら目を閉じたので、顔のまずさは気にならず、
ソッと唇を合わせた。彼女がビクッとして少し体を固くしたが、そのままにしていたら、
息が苦しく成って来たのか、唇を離した。今度は強く唇を当てて吸い、舐め、舌を入れて、
彼女の舌に絡めた。息苦しいようだが、唇は放さず深々と口を開き、彼女の舌を追った。
彼女は鼻で苦しげに息をした。

体を支えて居なければ湯に沈みそうになる。片手で乳房を撫ぜたり揉んだり、
そのツルツルして弾力も失っていないボリュームを楽しんだり、
腰の下辺りを探ったりした。どこも絹の肌で手触りがよい。

彼女はもう耐えられなく成ったか、堪忍してというように私の手を掴んだ。
私も湯当たりしそうなので湯から出た。
体を拭きながら彼女を見ると、上がった所で横座りして、岩にもたれ、
うつむいている。心配になったので側へ寄り、「大丈夫か」と聞いて、
肩に手を掛けたら、「大丈夫です」とビックリして、小さく言った。

腕を取り立ち上がらせ、脱衣場に連れて行き、体を拭いてやった。
思う所は、充分に拭いてやった。拭き終わった頃に、漸く人気が付いたか、
「恥ずかしい」と少し俯き、笑った。顔が美しく見えた。
そして明るい所での彼女の裸はそれこそ美しかった。
しっかりと肉のつまった裸婦という感じだ。
  1. 忘れえぬ人
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アヤメ草

Author:アヤメ草
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アヤメ草(万屋太郎)です。
演歌の作詞や官能小説書きを趣味とする、
今年72歳に成る“色ボケ爺さん”です。
何時も私のブログを見て頂き
有難う御座います。

私の別ブログ
“詩(うた)と小説で描く「愛の世界」”
も開設から八年目に入り、
多くの作品を公開してまいりました。
此処にはその中から選んだ
昭和時代の懐かしい「あの日あの頃」
の作品をまとめて見ました。

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